なぜ成功者はワイナリー経営に乗り出すのか

ナパの「ケンゾー・エステート」に行ってみた

ケンゾー・エステートが誇るワイン(同社のホームページより)

今、カリフォルニアのワイン産地ナパバレーが、激変している。もともと、この地では欧州からの移民がワイナリーの経営を始めたが、最近では、日本、韓国、中国出身の成功者たちが保有するワイナリーが出現しているのだ。そのうち日本でワイン好きに知られるようになっているのが、ゲーム会社カプコンの創業者である辻本憲三氏が設立したケンゾー・エステートだ。

ソウル出身で1996年からカリフォルニアワインを韓国に輸出してきた大手商社ウーサン・グループのハイ・サン・リー会長は ダナ・エステートを経営する。ダナは少量で高額の超プレミアム・ワインだ。元NBCバスケット花形選手で現在は上海在住の中国人ヤオ・ミン氏はヤオ・ファミリー・ワインズを経営している。

カルトワインは1本40万円以上のボトルも

ナパバレーは筆者が住むサンフランシスコから車で1時間半ほど北上した所にある。ナパ川に沿ってナパ、セントヘレナ、ヨウントビル、カリストーガという市町村からなる谷間の地域だ。

スクリーミング・イーグル

米国ワインの9割を生産するカリフォルニア州には約1200のワイナリーがある。このうち、ナパには500以上が集中している(ワインメーカー非営利団体、ナパバレー・ビンターズ調べ)。ところがナパバレーのワイナリーの95%が家族経営で、カリフォルニアのワイン総生産量のうちのナパの生産量が占める割合は4%に過ぎない。

フランスのボルドーでは、年間5万ケース規模を生産するシャトーが大部分だが、ナパでは約8割のワイナリーが年間1万ケース以下の生産量なのだ。

また、最近のナパの新しいトレンドとして、年に高品質なワインを数百ケースほどしか作らないようなワイナリーもある。これら入手困難なプレミアムワインはネット上で高額な取引をされ、「カルトワイン」と呼ばれている。

例えば、「スクリーミング・イーグル」カベルネ・ソヴィニョン2006年は 1本平均約2000ドル以上で取引されているという。年間6000本ほどしか生産されず、メーリングリストの顧客にしか販売されないもので、カルトワインの代表格だ。

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