2位は大阪ガスで0.5%。2021年度の従業員数3189人に対して2022年度の離職者は15人。従業員エンゲージメント、従業員能力開発をサステイナビリティー活動のマテリアリティに設定。通信教育やセミナー受講といったキャリアアップ支援制度など充実した制度が整っている。有給休暇取得率も90.0%とトップクラスだ。
3位は三井不動産で離職率0.6%(離職者11人)。教育研修に力を入れ、1人当たり年間教育研修費用は13.1万円と高水準だ。定年も65歳で役職定年もない。イノベーション創出や社会貢献に資する副業を認めるなど従業員の能力向上に力を入れる。社内・社外に相談窓口を設置するなどハラスメント防止にも積極的だ。
4位は信越ポリマーで0.8%。離職者は8人。2020年の新卒入社者19人は3年後も全員在籍し、新卒3年後定着率も100%と高いレベルにある。フレックスタイム制度、短時間勤務制度、サテライトオフィスなど勤務柔軟化の諸制度が充実している。
5位にはゴールドウイン、島津製作所、メディパルホールディングス、クボタの4社が1.1%で並んだ。
離職率の全体平均値は4.1%
さて、実際の離職状況は会社によってさまざまだ。中には「卒業」といった形で前向きに退職していくケースも増え、離職率が高くても「働きやすい会社」だと主張するケースもある。ただ、これは一歩間違うとブラック職場で、実態は外部からわかりにくいことも少なくない。
そこで目安にしてほしいのが離職率の全体平均値である4.1%だ。これを超える企業を志望する場合は離職者がどういう状況で発生しているのかを調べていくとよいだろう。最後は『CSR企業総覧』なども参考にしていただきたい。
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