ロシアが「地球温暖化」を喜ぶ知られざる理由 環境問題だけじゃない気候変動が与える影響

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氷が溶けたことによって、北極海を通る航路も頻繁に使われるようになりました。スエズ運河を経由する南回りの航路よりもずっと短いので、利用が増え続けています。

(出所:『まんがでわかる 13歳からの地政学』)

日本に近く、自然条件がきびしいロシアの極東地域にも南方からたくさんの人が移り住む可能性もあります。人口密度の高い中国側からすでに多くの人々が勝手に国境を越えて移ってきているという指摘もあります。

中国の思惑

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2022年にロシアが始めたウクライナ戦争では、中国は天然ガスや石油など多量のエネルギー資源を買うことでロシアを支えました。そしてロシアは中国に頭が上がらない関係になりました。

気候変動で北のほうの土地が有望になるから、自分が思うように使えるように今のうちに準備しておこう。中国のリーダーたちは、そんなことを考えているのかもしれません。

世界史をみると、気候の変化で土地の価値が大きく変わることはたくさん起きてきました。最近では自国の農業のために人工的に雨を降らせるなど、各国で天気をコントロールする技術の研究も進んでいます。

ただ、雨など水資源を確保しようとすれば周りの国の水が不足し、争いになってしまうことも懸念されています。

田中 孝幸 国際政治記者

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たなか・たかゆき / Takayuki Tanaka

大学時代にボスニア内戦を現地で研究。新聞記者として政治部、経済部、国際部、モスクワ特派員など20年以上のキャリアを積み、世界40カ国以上で政治経済から文化に至るまで幅広く取材した。大のネコ好きで、コロナ禍の最中で生まれた長女との公園通いが日課。著書に『13歳からの地政学』など。ツイッター:https://twitter.com/spiritof1993ya1

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