「日本の水産物」中国向け消失も"輸出増加"のなぜ ホタテや他の魚種はその後どうなったのか?
国別では中国が30%減の610億円と輸出金額が大きく減少し、その他では韓国で7%減の228億円、台湾で5%減の330億円となっています。
一方で、香港が35%増の1016億円と大幅増。アメリカが14%増の612億円、ベトナムが10%増の238億円。タイが4%増の245億円となっています。
中国同様に、香港でも東京・福島・千葉・栃木・茨城・群馬・宮城・新潟・長野・埼玉の10都県からの水産物の輸入禁止措置をしました。ところが香港向けの輸出は減るどころか大幅に増加しています。
迂回ルートなしでも消化される水産物
2023年の水産物の輸出金額は、中国向けが約260億円減少し、香港がほぼ同額増加していました。中国向けがその分香港を経由して輸入されているのでは?と状況を調べたところ、昔と異なり罰則が厳格化しているとのことでした。
レストランや飲食店の水産物は、輸入先がきちんと証明できなかったり、輸入停止命令後に日本から輸入したと疑われたりした場合、厳しい罰金刑や営業停止などの処分を受ける可能性があり、迂回ルートでの中国向けは、ほぼ無理な様子でした。
また、上述した2014年にロシアによるクリミア半島の併合で、ロシアがノルウェーから水産物の輸入停止をした後に、迂回ルート、ベラルーシ経由でロシアに輸入されるケースがありました。
ノルウェー、アイスランド、EUから水産物の輸入制限をしたことで、これらの国々の水産物がロシアの隣国ベラルーシが水産原料を輸入して、そこで加工してロシアに再輸出されるケースが急増し、ベラルーシの水産業は活況を呈することになりました。
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