紫式部がつづる女流作家「清少納言」への"対抗心" ほぼ同時代に生き、同じような地位・立場だった

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源雅信の娘、倫子らが集う和歌の勉強会に参加したまひろ(写真:NHK公式サイトより引用)
2024年のNHK大河ドラマ「光る君へ」で注目される紫式部や『源氏物語』。1000年以上も前に日本の一女性が書いた「光源氏の物語」は、書かれた当初から書写されつづけ、絵巻物にもなって、ひさしく伝えられてきました。
そんな、源氏物語にはたくさんの謎があり、作者の紫式部やその周辺の人々にも、ずいぶんと謎めいたところがあるようです。作家・岳真也さんの著書『紫式部の言い分』から、その実態に迫ってみましょう。

清少納言と彼女の活躍したサロン

「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは……」

この出だしではじまる『枕草子』は、おそらく多くの人が、「ああ、それ、知ってる!」と言うほどに、有名な古典です。

小中学校の国語の教科書にも載っていますし、冒頭の文章を暗記させられた記憶もあります。『源氏物語』の冒頭、「いずれのおおんときにか……」と、いっしょでしょう。

あるいは社会科の歴史の教科書に、清少納言は『枕草子』、紫式部は『源氏物語』という具合にセットで、平安時代の文学の代表として学んできました。

清少納言と紫式部は、ほぼ同時代に生きた女性です。

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