若手の心をヘシ折る「陰湿フィードバック」3大NG 「アドバイス」のつもりが"パワハラ"になる理由

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しかしこの理論は逆を言えば、「褒めること」「感謝すること」などポジティブなメッセージを伝える際に利用すると、メンバーのモチベーションを高めることができます。

自身の役職や年次が上がることによって変わる影響力を理解した上で伝えることで、メンバーのモチベーションを低くすることも高くすることもできるのです。

前述にもある通り、「相手目線」を持つことはかなり難しいです。

ですので、まずは今自分がどの立ち位置にいるのかを理解するようにしましょう。

フィードバックは10分までにする

部下へフィードバックするのは10分と時間を決めて行いましょう

私が人事コンサルとして様々な組織を見てきた中で感じるのは10分を超えてフィードバックをし続けると、その中に感情(特に怒り)がどうしても入ってきてしまうなと感じています。

フィードバックをしている本人はそんなつもりがなく、相手のためを思っての「指摘」がどんどん「怒り」のメッセージへと変わっていってしまうのです。

当たり前のことですが、上司も人間です。

怒りを覚えたり、感情的になること自体は悪いことではありません。

ただ、それを部下に直接的にぶつけてしまうことが問題です。

あくまで「指摘」と「感情」は分けてフィードバックを行えると良いでしょう。

私の経験則で言うと、この「指摘」「感情」のすみ分けは、普段どれだけロジカルな人でも起きてしまっている現象ですので、あえて時間で区切って行っていくのが良いでしょう。

中北 朋宏 俺 代表取締役社長

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なかきた ともひろ / Tomohiro Nakakita

浅井企画に所属し、お笑い芸人として6年間活動。その後、人事系コンサルティング会社に入社し、内定者育成から管理職育成まで幅広くソリューション企画提案に携わる。入社3年でナンバーワンとなる。その後、インバウンド系事業のスタートアップにて人事責任者となり、「制度設計」「採用」などを担当。2018年2月9日に株式会社 俺を設立。“夢諦めたけど人生諦めていない人のために”をコンセプトに、お笑い芸人からの転職支援「コメディケーション」を展開中。
著書に『「ウケる」は最強のビジネススキルである。』『コンプレックスは営業の最高の武器である。』(いずれも日本経済新聞出版)がある。

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