「経営者目線を持て、相手目線を持て」
これらは一見正しそうですが、いち社員にいきなり経営者の視点を持たせようとするのはかなり困難です。
人事コンサル的な視点で言いますと、どれだけ優秀な人材でも能力は飛び級していきません。
新入社員、プレイヤー、マネジメント層、事業部長、経営陣などそれぞれのレイヤーごとの視座と視野はひとつひとつステップアップしていくことでしか、身につかないと感じています。
フィードバックする相手の能力や所属するレイヤーに合ったフィードバックをしなければ、そのフィードバックは無駄になってしまいますし、受け手としてもかなり無茶振りをされた印象だけが残ってしまいます。
一見正しそうなのに、結局何ができるかわからず、嫌な感情しか残らない陰湿なフィードバックと受け取られてしまうかもしれません。
「パチンコ玉理論」を理解する
全てのフィードバックに共通してもっておくべきは、自身の影響力を客観的に理解した上で伝えるようにすることです。
私はこれを説明するために「パチンコ玉理論」というものをよく紹介しています。
例えばですが、パチンコ玉を隣同士で投げても痛くありませんが、高層ビルの上から投げて当てたら死んでしまう可能性もあります。
死なずともかなり重傷を負ってしまいます。
人間関係においても同様で、役職や年次が上がっていくと他愛ない言葉が突き刺さってしまうのです。
あなたは冗談で言った「ばか」「もっと頑張れ」という言葉も社長が新入社員に言うと、新入社員は「僕は本当にばかなのかもしれない」「おれは頑張りが足りないダメ人間なのかもしれない」と心の底から思ってしまうのです。
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