部下の"トンデモ発言"にも共感力発揮5つの秘訣 非常識な質問も感情的にならず「キャッチ」
では、共感力が低い人はどうなのか?
相手の心情が理解できないため、「相手の話を遮って自分の話をする」「相手に対して決めつけた言い方をする」「相手に対して関心がなく反応が薄い」といった特徴がある。他者視点に欠け、自分視点のことが多いので、臨機応変に言動を変えられないのだ。
そのため以下のような3つの問題を抱えやすいと言える。
(2)部下の不安・不信・不満を招く
(3)部下が育たない
共感力が低い上司は、部下が投げたボールを適切にキャッチできない。上司であれば、部下がどんなにひどいボールを投げたとしても、キチンとした姿勢でキャッチするべきだ。そうしないと部下は不安・不信・不満(3つの不)を招く。自律性が高い部下ならいいが、そうでなければ十分に育たないだろう。
「受け入れる」ではなく「受け止める」
だから冒頭の例のように、部下から「お金をもらえるなら、たとえお客様が損をすることでも積極的に提案すべきですよね?」と非常識な質問をされると、感情的な返答をしてしまうのだ。
その点、共感力が高い人は、いったん「受け止める」ことができる。暴投であってもボールをキャッチし、冷静になってボールを返すことができる。
もちろん「そうだよな。お客様が損をしたとしても、稼げるのなら積極的に提案すべきだ」と同意する必要はない。ただ、お金儲けについて真剣に考えている部下を完全否定していいのかどうか。
冷静になって自問自答する「間」は持ったほうがいいかもしれない。そうして部下の考えを受け止めたうえで、たとえば「当社の経営理念は、何だっけ?」と聞いてみるのだ。
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