インドのオンラインショッピングで売れるモノ、中国に次ぐ巨大市場の可能性
テレビをつければ複数のチャンネルでテレビショッピングを流しているが、そのオンラインショップも開設されている。航空会社はもとより鉄道会社までオンラインでチケットが購入ができる。仕事だってオンラインの求人ビジネスがある。インターネットが利用できれば、かなり生活は便利になるわけだ。
サイトが多数あるものの、なぜオンラインショッピングがそれほど普及していないのだろうか。
オンラインショッピング非利用者への複数回答可能なアンケートによると、最大の障害が「信頼していない(99%)」、すなわち入力した個人情報やカード類の情報が悪用されるのではないかというセキュリティ上の懸念である。
続いて「物流が不安(77%)」「買い物がリアルショップでの買い物よりも楽しくない(69%)」「購入時に現物を見たい(63%)」「オンラインショッピングの必要がない(47%)」となった。
中国のインターネット事情に関しては、00年ごろの黎明期から見ているが、上海・北京・広州など先進都市にネットの利用が限定されていた頃は、同様に、物流の問題と信頼の問題がハードルとなっていた。
しかし、口コミなどを通じて徐々に利用者を増やし、今や中国全土において都市部のサラリーマンや大学生に広く利用されるようになった。競争を通じて悪質な業者は淘汰され、それに伴って利用者からの信頼も時間が経つにつれ多かれ少なかれ改善するだろう。また物流網が発達してくれば、さらに利用者は増えることだろう。
インド特有のハードルになっていると思われるのが、現状、英語サイトしか充実していないことだ。ヒンディー語やベンガル語、タミル語などのインドで一般的に使われている言葉のサイトはまだまだ少ない。言い換えれば、ネットは少なくとも英語が読める人しか利用できず、かつオンラインショッピングや英字新聞を読むような一部のホワイトカラーや学生しか利用していないわけだ。