ドイツと日本「クリスマスマーケット」の決定差 ドイツ人がマーケットで幸福を得られる理由

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クリスマスマーケットは14世紀ごろからの起源がある。とりわけニュルンベルク、ケルン、ミュンヘンなどのものがよく知られており、シーズン中には日本からの観光客と思われる人の姿も見かける。特にこの20年ほどでマーケットの数は増えており、ドイツだけでも2500以上のマーケットが開かれる。つまり、ほとんどの人々の生活圏にあると言えるだろう。

コロナ禍の時期、クリスマスマーケットの開催をめぐっては大きな議論があった。

2021年筆者が住む人口11万人のエアランゲン市では混雑を避けるようなレイアウトで準備が進められたが、開催3日前に感染者数の増加を鑑みて中止が決定。「がっかり。仕方がないけど」というような声が聞かれた。

ドイツで71%の人がクリスマスシーズンにはマーケットを訪ねるという調査(YouGov 2017年)もあり、ドイツではマーケットのないクリスマスシーズンは考えられないというほど日常生活に浸透している。

友人・家族でほっこり過ごす場所

有名どころのクリスマスマーケットは、観光客も混じり、人がごった返すほど。が、今回紹介したいのは、小さな都市や、観光地ではない町の地元密着型のクリスマスマーケットだ。

マーケットでは仮設舞台が作られ、楽器演奏や歌などが披露される。こぢんまりしたマーケットで聞こえてくるのは、地元の音楽グループによる演奏などだ。ドイツでは地域ごとに合唱団の協会などがあり、それこそ、舞台を見ると、顔見知りのおじさんが楽しそうに歌っているというようなことがある。

ある若者は18歳の誕生日に友人に連れられてマーケットを訪れた時、仮設舞台のコーラスグループが突然「ハッピーバースデー」と歌い始め、来場者全員で大合唱になったことがあった。友人が合唱団に頼んでいたサプライズだった。

クリスマスマーケット
エアランゲン市のクリスマス市場の仮設舞台。地元の音楽グループが演奏などを披露する(写真:筆者撮影)
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