「日本語通じない若者」どんどん増えてる根深い訳 "意思疎通"を阻む「あいまい言葉」という盲点

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

他にどんな例があるのでしょうか。

「500円弱」は、500円より少し多い額?

たとえば「500円弱」と聞いて、「500円より少し多い額ではないか」と思う若者がいるようです。

「えっ」と驚く方もいるでしょう。

耳を疑う話ではありますが、「弱」=「少し多い」という意味に捉えている現代の若者が少なからずいるのです。

すなわち「500円弱」なら「500円+弱」であり、さしずめ510円とか520円といったところでしょうか。

NHK放送文化研究所が、「若者と言葉」について最近行った調査結果によれば、たとえば「7割弱」のことを「70%以上」とした回答が、20代では19%あったそうです。では、「7割強」をどう解釈しているかというと、若者全体で「75%~」という、ややオーバー気味の答えが目立ったといいます。

「~弱」「~強」という言い方も、若者にはあまりなじんでいないのは事実のようですが、いずれにせよ、間違いはきちんと正さなければなりません。

500円弱とは、500円に満たない480円とか490円などのことだと、誰か大人は教えてあげるべきです。

実は、似たような例が、時間の解釈関係でもう一つ存在します。

これもまた上の世代は知っておくべきです。コミュニケーションの溝をさらに深くしないためにも――。

【時間における若者の解釈:推理クイズ】
問:「6時10分前」を5時50分のことだと思っていない若者がけっこういます。では、何時何分を意味していると思っているのでしょう。
(※答えは、記事の最後に)
次ページ会話のズレを防ぐには何をしたらいいのか
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事