広告主が相次ぎ出稿停止「X」は何がヤバいのか もはやXを使うこと自体が逆宣伝?

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イーロン・マスク
11月29日にニューヨークで開催されたニューヨーク・タイムズ主催の「ディールブック・サミット」に登壇したイーロン・マスク氏(写真:Amir Hamja/The New York Times)

かつてツイッターとして知られていたソーシャルメディア企業「X」のオーナー、イーロン・マスクから口汚くののしられ、広告を出すなと言われたことを受け、複数の広告主は11月30日、Xへの出稿を近く再開する予定はないと語った。

広告価値よりもデカい風評リスク

少なくとも6社の広告代理店が、クライアント企業からXへの広告出稿に断固として反対されていると話す一方、ほかの広告代理店はXに広告を一切出さないよう広告主に助言したと話した。

マスクの発言によって、ここ数週間にわたり広告主がXに対して行ってきた一時的な出稿停止の一部は永久凍結に変わる可能性が高いと、これらの代理店は付け加えた。

マーケティングコンサルティング会社AJLアドバイザリーの創業者で最高経営責任者(CEO)のルー・パスカリスは、広告主はXに「戻ってこないだろう」と話した。「このプラットフォームを再び使うことによる風評リスクを相殺できるほどの広告価値はないからだ」

マスクは昨年にツイッターを買収して以降、繰り返し広告主を批判し、広告主の離反を招いてきた。Xのコンテンツモデレーション(悪質投稿の監視・削除)のルールを緩めるというマスクの計画に懸念を抱き、広告出稿を停止した広告主に対し、「核熱反応のように社名をさらして恥をかかせる」と脅したこともある。

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