独居の100歳女性、530キロを長距離移動した真相 ツアーナースの付き添いで神奈川から岩手へ

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そして13時32分。岩手県の北上駅に到着。そこから再びタクシーに乗り継ぎ、20分ほどで施設に到着した。

施設で暮らし始めた後の様子は

岩手県の施設に到着した多江さん(写真はケアミックス提供)

出迎えた松本恵子さんはこう語る。

「ずっと自宅のある相模原に帰りたいって言っていたのですが、こちらまでの旅が快適だったらしく、到着当日はすごくご機嫌でした。弟である私の父とも久しぶりに会えて、それも心強かったのだろうと思います」

今年100歳を迎えた多江さんは、その後リハビリにも励み、現在では平行棒につかまって歩けるほどに回復しているという。

「今でも時々相模原のことを口にしますが、近くに住んでいる分、私や父がちょくちょくお見舞いに行けるようになり、叔母も今の施設を気に入ってくれているようです」(松本さん)

多江さんのように、身寄りの少ない高齢者は今後もっと増えるだろう。病院から介護施設への搬送など、ツアーナースの活躍の場も、同時に増えてくるはずだ。

旅の安心を担うナースたちの姿をこれからも追っていきたい。(編集:國友公司)

末並 俊司 ライター

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すえなみ・しゅんじ / Shunji Suenami

福岡県生まれ。93年日本大学芸術学部を卒業後、テレビ番組制作会社に所属。09年からライターとして活動開始。両親の自宅介護をキッカケに介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)修了。現在、『週刊ポスト』を中心として取材・執筆を行っている。

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