「若者に日本語が通じない」学者が明かす根本理由 うまく意思疎通ができない言葉の"落とし穴"

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そのように、意味がわからなかったら、可能な限り素直に尋ね返してみましょう。

何よりも正しく伝わることが肝要ですから、尋ねられた側も、より丁寧に説明してくれるはずで、そうなれば、またひとつ、新しい言葉が増やせます

もうひとつの意味:力試しクイズの答え

① 「踏み台にする」

目指していることを達成するために、ちょうどよい足がかりとして、他人を利用する

② 「水を差す」

うまくいっている物事の邪魔をする。良好な間柄の人たちに対し、脇から余計な干渉をしたりして、関係を不調にする

③ 「雷が落ちる」

先生や親など主に年長者から、大声でひどく叱られる。どなられて口やかましく文句を言われる

④ 「船を漕ぐ」

居眠りをするという意味。頭を前に垂れたり上げたりを繰り返して眠るさまが、船を漕ぐようだから

⑤ 「秋風が吹く」

仲がよかった男女の関係が冷める。「秋」を「飽き」にかけて、相手に飽きた、愛情が以前ほどではなくなったという意

⑥ 「ぬるま湯につかる」

何かをする意欲もなく、現在の境遇に甘んじて、のんびりとただ時間を費やしながら暮らす

⑦ 「尻尾を振る」

相手に気に入られようとする。取り入ろうしてこびること。犬が餌をくれる人に向かって尻尾を振るさまと同じ

⑧ 「種をまく」

あるできごとが生じる原因をつくる

⑨ 「寝た子を起こす」

静寂になったというのに、つまらないことをつい起こしてしまって、もとの騒然状態にする。せっかく忘れかけていたのに思い出させて、また問題を生じさせる

⑩ 「バスに乗り遅れる

時代の流れに置いていかれる。世の中の動きについていけない。取り残される

山口 謠司 大東文化大学文学部教授

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やまぐち ようじ / Yoji Yamaguchi

1963年、長崎県佐世保市に生まれる。
大東文化大学文学部中国文学科教授。中国山東大学客員教授。博士(中国学)。大東文化大学文学部卒業後、同大学院、フランス国立高等研究院人文科学研究所大学院に学ぶ。ケンブリッジ大学東洋学部共同研究員などを経て、現職。
著書にはベストセラー『心とカラダを整える おとなのための1分音読』(自由国民社)、『語彙力がないまま社会人になってしまった人へ』(ワニブックス)などがある。

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