調査の1つから成人ぜん息患者の発症時期をみると、次のとおり。成人になってから発症した人が約6割を占めている。自分はかからないから大丈夫、とは言いきれない。
風邪からぜん息になるケースも
先ほど挙げたアレルゲン、ウイルス感染などは、ぜん息発作の引き金であると同時に、ぜん息ではない人が新たに発症するきっかけにもなりうる。權医師によると、風邪やインフルエンザを何度も繰り返すと気道の損傷が重なり、ぜん息になる可能性があるという。
「咳が長引いたり、息苦しさがあったりと、『ただの風邪ではない違和感』を覚えて受診する人がいて、そのなかには、ぜん息と診断される人もいます」
もう1つ、ぜん息と季節性については興味深い調査があるので、紹介したい。
これは、都内に住む成人ぜん息患者200人を対象とした研究で、患者の約7割は症状に季節変動があり、「ぜん息が悪化する季節・気候」は「秋の冷え込み」が1位、「冬の寒い時期」が3位だった。
その意味では、風邪やインフルが流行し、気温が低い秋から冬にかけては、ぜん息を含めた呼吸器の病気に誰もが要注意といえるだろう。
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