大谷翔平も?「トミー・ジョン手術」が急増したワケ 日本のエースは高校時代から肩肘を酷使してきた

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執刀医は1回目と同じニール・エルアトラッシュ医師。トミー・ジョン手術を考案したフランク・ジョーブ医師の名を冠したカーラン・ジョーブ整形外科クリニックに所属している。またMLBドジャースのチームドクターでもある(それも大谷のFA移籍先ドジャース説の有力な根拠になっている)。

過去にレッズ、ジャイアンツのエースだったジョニー・クエトなど80件以上のトミー・ジョン手術を手掛けている。野球以外でもバスケットのコービー・ブライアントなどの手術も担当した。今やMLB最大のスターとなった大谷翔平は、現在のスポーツ医学の粋というべき最先端の手術を受けたのだ。

来年は打者一本でプレーし、投手としての復活は再来年とされるが、リハビリ期間は前回より縮まり、回復も順調ではないか。そもそもFAになっている大谷が「どこでプレーするか」も大きな問題ではあるが。

「球数制限」「肩肘のケア」が必要

生体力学(バイオメカニクス)の進化や、体格の大型化などで、投手の球速はこれからもアップするはずだ。今季のNPBでもロッテの佐々木朗希に加え、オリックスの山崎颯一郎、山下舜平大、西武の平良海馬などが160㎞/hを超える速球を投げている。アマチュア選手でも、155㎞/hを投げる投手が珍しくなくなった。

当然、それだけトミー・ジョン手術のリスクが高まっていると言える。
こうした投手が、もてる才能を存分に発揮するために、球団、指導者はこれまで以上に「球数制限」「肩肘のケア」などを万全に行う必要があると言えよう。少年期からのケアも重要だ。

また、日本でも靭帯損傷を放置することなく、早期に適切な手術をするべきではないかと思う。

広尾 晃 ライター

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ひろお こう / Kou Hiroo

1959年大阪市生まれ。立命館大学卒業。コピーライターやプランナー、ライターとして活動。日米の野球記録を取り上げるブログ「野球の記録で話したい」を執筆している。著書に『野球崩壊 深刻化する「野球離れ」を食い止めろ!』『巨人軍の巨人 馬場正平』(ともにイースト・プレス)、『もし、あの野球選手がこうなっていたら~データで読み解くプロ野球「たられば」ワールド~』(オークラ出版)など。

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