フランスでは、年5週間の年次休暇取得(うち1回は2週間のまとまった休暇)が、働く人の心身の健康に不可欠と労働法で義務化されています。職種によって時期や取り方は変わるものの、数週間のバカンスを取りゆっくり過ごすのは一般的なことだそう。新型コロナの影響もあり、人手不足はますます深刻になっているようですが、多くの人々は、必死で工夫をして、バカンスを死守しているようです。
一方、日本の働き方はまだまだ問題が多いのですが、働き方改革は大きなターニングポイントになったといえるでしょう。
日本の労働環境も少しずつ変わってきている
ちなみに、日本の働き方改革も、労働者のウェルビーイングと生産性の向上を目指して始まったものです。その影響で、以前よりは少しずつ労働環境は変わってきていますし、企業独自の取り組みで社員のウェルビーイングを図る企業も増えています。
たとえば、NTT東日本では、「ポジティブ・オフ」という「できたら2週間連続で休むことを推奨・実践」する制度があるそうです。また、三菱ふそうトラック・バスでは、2014年から、長期休暇中には、社員にメールが送られないシステムを全社員に導入しているそう。これは日本版の「つながらない権利」と言えるでしょう。
とはいえ、「いやいや、職種によってはそういうことも可能だろうけど、職種によっては無理じゃない? みんながみんな同じように休みを取ったりは難しいんだよ!」という声もあると思います。
そこで次回の後編では、フランスの各業種それぞれの「休みを取るための工夫」を紹介したいと思います。
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