フランス人が多忙でもバカンスを取れる意外な訳 「会社を休めない」日本人が知らない長い経緯

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髙崎さんの著書『休暇のマネジメント~28連休を実現させるための仕組みと働き方』(KADOKAWA)。フランスのバカンスの歴史と、バカンスを実現するための各業種の工夫、日本でバカンスを導入している企業などが紹介されている

フランスでは、年5週間の年次休暇取得(うち1回は2週間のまとまった休暇)が、働く人の心身の健康に不可欠と労働法で義務化されています。職種によって時期や取り方は変わるものの、数週間のバカンスを取りゆっくり過ごすのは一般的なことだそう。新型コロナの影響もあり、人手不足はますます深刻になっているようですが、多くの人々は、必死で工夫をして、バカンスを死守しているようです。

一方、日本の働き方はまだまだ問題が多いのですが、働き方改革は大きなターニングポイントになったといえるでしょう。

日本の労働環境も少しずつ変わってきている

ちなみに、日本の働き方改革も、労働者のウェルビーイングと生産性の向上を目指して始まったものです。その影響で、以前よりは少しずつ労働環境は変わってきていますし、企業独自の取り組みで社員のウェルビーイングを図る企業も増えています。

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たとえば、NTT東日本では、「ポジティブ・オフ」という「できたら2週間連続で休むことを推奨・実践」する制度があるそうです。また、三菱ふそうトラック・バスでは、2014年から、長期休暇中には、社員にメールが送られないシステムを全社員に導入しているそう。これは日本版の「つながらない権利」と言えるでしょう。

とはいえ、「いやいや、職種によってはそういうことも可能だろうけど、職種によっては無理じゃない? みんながみんな同じように休みを取ったりは難しいんだよ!」という声もあると思います。

そこで次回の後編では、フランスの各業種それぞれの「休みを取るための工夫」を紹介したいと思います。

この連載にはサブ・コミュニティ「バル・ハラユキ」があります。ハラユキさんと夫婦の問題について語り合ってみませんか? 詳細はこちらから。
ハラユキ イラストレーター、コミックエッセイスト

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はらゆき / Harayuki

雑誌、書籍、広告、Webなどの媒体で執筆しつつ、コミックエッセイの著書も出版。2017年から約2年間バルセロナに住んだことをきっかけに、海外取材もスタートさせる。著書に『女子が踊れば!』 (幻冬舎)、『王子と赤ちゃん』(講談社)、『オラ!スペイン旅ごはん』(イースト・プレス)、この連載を書籍化した『ほしいのはつかれない家族』(講談社)など。この連載のオンライン・コミュニティ「バル・ハラユキ」も主宰し「つかれない家族をつくる方法」を日々探求、発信中。ハラユキさんのHPはこちら

 

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