「サスペンション」はかけすぎも、かけなさすぎも効果はない。絶妙なかけ方の極意「80:20の法則」を今回、特別にお教えしよう。
これは、人と話している時には会話の80%を相手のことに振り向ける、残りの20%を自分の話にする、というものだ。相手が8割しゃべり、自分が2割しゃべる、ということではない。自分が話す時間の中で、8割を質問や相手の話すことへのフィードバックなど、相手に関する内容に当てる。これを頭の中で視覚的にイメージするだけで、適度な「サスペンション」が効いてくる。
たとえばこんな感じだ。
相手:最近、ヨガを始めたの。
自分:ヨガ、いいよね。私もやってるよ。始めてから体調がよくなった。最近、はまってるのが、ホットヨガ。40度ぐらいに暖められた室内でやるんだけど、だくだく汗かいて、ものすごく気持ちいいんだよね。何でも、体温を上げると……(と延々続く)
相手:最近、ヨガを始めたの。
自分:へー、どこで?
相手:表参道の〇〇スタジオ。
自分:そこのヨガ、どう?
相手:先生が熱心で、とてもいいよ。それに、始めてからものすごく体調がよくなった気がする。
自分:ヨガって健康効果が高いっていうよね。
相手:そうそう。肩こりとか、関節痛とかがなくなってきたし、よく寝られるようになった。
といった感じだ。どうしても自分のことを話してしまいたくなる誘惑に打ち勝ち、「会話泥棒」にならないためにも、80:20の法則はおすすめだ。
ちなみに80:20という数字、さまざまな「法則」に登場するのをご存じだろうか。どうやら、この割合は多くの現象に当てはまるらしい。もともとはイタリアの経済学者パレートが唱えた「20%の人々が80%の富を独占している」という説に由来しており、多くの物事が実は少数、または一部の要素から生み出されているという経験則をパレートの法則と呼ぶようになった。
2と8の普遍的な関係
たとえば、
・商品の売り上げの8割は、2割の商品で生み出している。
・売り上げの8割は、全体の2割の従業員で生み出されている。
→「働くアリは全体の2割しかいない」という俗説としてもよく紹介される例
・仕事の成果の8割は、費やした時間全体の2割の時間で生み出される。
などなど、数多くある。
昔から、2月と8月は売り上げが落ちることから「ニッパチ(二八)」などと言われてきたが、2と8という数字のコンビネーションは、人類の経験値に基づいた普遍的価値を持つものなのかもしれない。
あなたのカリスマ度を格段に上げる新しい「ニッパチ」ルール、ぜひお試しいただきたい。次回は、「聞く力」を上げる具体的な方法と黄金の3原則をご紹介したいと思います。
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