2浪大学合格後も「教員試験で2浪」彼が貫いた志 幼馴染がきっかけで障害児教育に興味を抱く

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「1年生・2年生のときに勉強をしていないので、当然ですがまったくできなかったんです。まず、志望大学の受験科目で何が必要かすらわからず、模試で適当に受験したら、必要な科目を受けていなくて志望校の判定が不能という状態で返ってくるありさまでした。勉強自体は時間を取って続けていたのですが、センター試験を受ける段階でどこの大学も出せないことを確信しました」

浪人 濱井 群馬大学
群馬大学を目指して勉強を重ねたYさん(写真: route134 / PIXTA)

センター試験の結果は5教科5科目で3割程度。「数学I+Aは大真面目に受けて0点でした」と語る彼は、どこの大学にも出願せずに現役の受験を終え、浪人をする決断を下しました。

彼に浪人を決断した理由を聞くと、「普通科の高校だから就職という選択がなかった」と答えてくれました。彼は、群馬英数学舘という予備校で1浪することを決断します。

「浪人することにためらいはありませんでした。うちはお金がなかったので、銀行で教育ローンを借りて、予備校代を払うことにしました」

彼は現役で落ちた理由をこう分析します。

「受かるほどの勉強時間を確保できなかったんです。自分の甘えでしたね。落ちるときって、体感的にわかるもので、現役のときの自分はまさにその感覚に当てはまりました。だから、今年は何としても受かる状態まで仕上げなければならないと思いました」

A判定だったにもかかわらず…

そうした状況の中で危機感を抱いたYさんは、8時半に登校して19時まで勉強をする生活を送り、真面目に1年間研鑽を積みます。その結果、成績は現役時と比較して見違えるように上がったそうです。

「3割しか取れなかった模試で、7割が取れるようになりました。この年から、国公立大学の受験に5教科7科目が必要となったので対策が大変でしたが、センター試験本番でも70%を取ることができてホッとしました。0点だった数学I+Aも70点まで上がったので、よくやりましたね」

この年も国公立の教育学部を志望していたYさんは、A判定だった山形大学の地域教育文化学部障害児教育コースに前期入試・後期入試ともに出願。「センター試験の結果を受けたリサーチで、出願者の中で2位の成績でした」と語るように、「これはもう受かった」と合格を確信していたそうです。しかし、受けたコースの定員が少なかったことが思わぬ事態を呼び起こします。

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