「ゾロリは自立の物語」人気シリーズに込めた思い 子どもを信じて見守るしかできない「親ってつらい」

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子どもたちに愛され続けている『かいけつゾロリ』シリーズの作者、原ゆたかさんが親たちに伝えたいこととは(撮影:矢部朱希子)
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小学生を中心に高い人気を誇る『かいけつゾロリ』シリーズ。35年以上このシリーズを書き続けてきた児童書作家・原ゆたかさんは、ゾロリにどんな思いを込めているのでしょうか。「ゾロリは自立の物語」だと語る原さんを、不登校経験者らが取材しました。

かいけつゾロリが生まれたきっかけ

――原さんはなぜ子どもの本を書く人になろうと思われたのでしょうか?

もともと児童書作家になろうと思っていたのではありません。子どものころから絵を描くことが好きだったので、絵を仕事にしようと考えていました。映画をつくる仕事にも憧れていたので、演出に興味があり、絵本や児童書ならば、絵でお話を演出できるのではないかと考えて児童書の絵描きになろうと決めました。

当記事は不登校新聞の提供記事です

最初のころは、雑誌や学習ドリルの挿絵を描く仕事をしていました。そのうちに、作家さんが書いたお話に絵をつける仕事の依頼がくるようになりました。そしてどうしたらもっと楽しんでもらえる本になるかと考えるうちに、「ここは絵を大きく描きたいのですこし文章を削っていただけませんか」などと、作家さんに提案するようになりました。

そんななかで、作家のみづしま志穂さんとつくっていたのが『ほうれんそうマン』シリーズです。『かいけつゾロリ』は、もともと同シリーズに登場する敵役でした。みづしまさんがシリーズをお休みすることになった際、編集者から「絵だけでなくお話も書けるのではないか。ゾロリを主役にしてお話を書いてみないか」と提案されて、お話も書き始めました。

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