ホンダ「N-BOX」軽=セカンドカーの概念を変えた キープコンセプトながら熟成度が増した新型

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ほかにも、室内の静粛性を向上させていることも注目点だ。天井部に施すルーフライニングの厚みを増すことで吸音効果を高めたほか、床下のフロアカーペットに遮音層フィルムを採用することで、路面など車体下側からの音も遮断している。そのため、高速道路の走行時も、風切り音やきしみ音など、外からの雑音はほぼ聞こえなかった。これだけ静かであれば、音楽を聴いたり、同乗者と会話するなど、ドライブを存分に楽しむことができそうだ。

ただし、路面が荒れている場所では、タイヤのロードノイズがやや気になった。今回の試乗では、大型トラックが数多く走る一般道の幹線道路も走行したのだが、そうした道で舗装が痛んでいる箇所を走った際に、タイヤから発生する「ゴーゴー」といった音がよく聞こえた。車体の遮音や吸音性が上がったぶん、余計に耳に入りやすくなったのかもしれない。いずれにしろ、室内の静かさ自体は路面状況で多少変わるようだ。

N-BOXカスタム(FF)の先進運転支援システム

フロントウインドウ上部に取り付けられたカメラ
フロントウインドウ上部に取り付けられたカメラ(写真:三木宏章)

新型N-BOXは、先進の安全運転支援システム「ホンダセンシング」が、さらに進化していることも特徴だ。とくにフロントウインドウ奧の上部中央に装備されているカメラは、2代目の単眼カメラから、約100度のワイドビューカメラに変更。高速画像処理チップとのマッチングにより、従来の白線、車両、人を認識しその横位置を計測する機能に加え、縁石などの道路境界も認識するうえ、その横位置も計測する。さらに、認識したターゲットまでの距離も測定が可能となった。これに、前方・後方・近距離の車両・外壁・ガラスなどを検知する前後8つのソナーセンサーが加わることで、より高い予防安全性能を実現しているという。

その恩恵を受けられるのが、まず、渋滞追従機能付きのACC(アダプティブ・クルーズコントロール)だ。高速道路などで、アクセルやブレーキの操作をしなくても、設定速度で走行できるだけでなく、前車と一定車間を保ちながら自動で追従する機能だ。また、渋滞などで前車が停車したときも自動で停止し、前車が動き出せば自動追従の再開も可能なことで、ドライバーの疲労を軽減する。

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