NAエンジン搭載車は、スタンダードとカスタムの両方に設定。一方、ターボエンジン搭載車はカスタムのみとなり(先代モデルにはスタンダードにも設定)、いずれも駆動方式にはFFと4WDがある。また、スタンダードには、主に女性ユーザーを意識した配色や装備を持つ「ファッションスタイル」という新タイプを追加。カスタムには、アウターハンドルなどにダーククロームメッキ加飾を施した仕様で、ボディカラーをモノトーンと2トーンから選択できる「コーディネートスタイル」も用意する。
さらに、いわゆる福祉車両で、車いすのまま乗り降りできるスロープ仕様車もあり、こちらもスタンダードとカスタムの両方に設定するほか、FFと4WDを用意する(すべてNAエンジン車)。これら全20もの豊富なタイプの中から、今回試乗したのは、カスタムのターボエンジン搭載車と、スタンダードのファッションスタイルで、いずれもFF車だ。
N-BOXカスタム(FF)ターボ車の外観と内装
まずは、カスタムのターボ車。外観は、先代モデルが持つ「四角い」フォルムや精悍さを継承しつつ、より品格を持たせたというフェイスデザインが印象的だ。フロントグリルがより大型で立体的となったほか、左右ヘッドライト上とフロントボンネット下を一直線でつなぐ「一文字ライト」も新採用。また、ホンダ初となる「ダイレクトプロジェクション式LEDヘッドライト」は、シンプルながらメカニカルでシャープな顔立ちを演出する。
ドアを開けて、運転席に座る。ブラックを基調とした内装色や本革巻ステアリングホイール、プライムスムース×トリコット(スエード調)のコンビシートなどにより、高級感も満点だ。
新型モデルでは、メーターも変更された。先代モデルが運転席前のダッシュボード上に配置されていたのに対し、ステアリング奥にあるインホイールメーター式を採用。インストルメントパネル上面のフラット化と相まって、ミニバン並みの広い前方視界を確保している。実際に乗ってみても、より開放感を感じるし、狭い路地などでは、さらに車幅感覚がつかみやすくなった印象だ。
なお、ホンダによれば、こうした改良は、後席からの視界も広がることで、2列目シートの乗員が「乗り物酔いをしにくい」効果も生むという。この点は、例えば、ミニバンの「ステップワゴン」などにも採用されている考え方だ。新型N-BOXは、近年、ホンダが追求している「すべての乗員が快適に移動する」ための方法論を採り入れていることも特徴だ。
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