なお、新型モデルでは、ACCとLKASの機能をより簡単に設定できるようになっていることもポイントだ。従来モデルでは、まずホンダセンシングを機能させるMAIN(メイン)スイッチをオンにし、それからACC、設定速度のセット、LKASと各スイッチをそれぞれ押す必要があった。一方、新型では、ステアリング右にある「SET/-」「RES/+」のスイッチを下方へ押すだけで、ACCとLKASが同時に作動するようになった。ワンアクションで設定できるため、より運転に集中でき、安全面の効果も高い。なお、2機能が作動中にLKASのスイッチを押すと、LKASのみキャンセルすることもできる。
さらに、新型の7インチTFT液晶メーターの中央部には、自車を後方から見たようなイラスト映像を出すことも可能だ。ACC作動時に、車間調整などで車両が自動でブレーキをかけた際に、イラスト画像のテールランプが点灯し、自車がいつブレーキをかけているのかがわかりやすくなった。従来モデルでは、ACC作動中の減速時に、ちゃんとブレーキランプが点灯し、後続車などに知らせているかどうかがわからず、追突されないか不安になることも多かった。こうしたユーザーの不安要素を払拭している点も、新型モデルの特徴だといえるだろう。
改良型ホンダセンシングの変更点
ちなみに改良型ホンダセンシングでは、ほかにも、主に一般道で効果を発揮する機能も増えている。まず、「近距離衝突軽減ブレーキ」をホンダの軽自動車として初採用する。前方または後方の障害物を検知し、衝突する恐れがある場合にブレーキを制御して衝突被害を軽減する機能だ。また、間違えてアクセルを強く踏んでしまったときの急加速を抑制する「急アクセル抑制機能」もN-BOXに初搭載している。これらは、近年増加している高齢者の操作ミスによる事故に対応したものだが、シニア層のユーザーも多いN-BOXだけに、より安全性が向上しているといえる。
加えて、カスタムには、同じくホンダ軽自動車初の「マルチビューカメラシステム」もオプション設定する。これは、フロントグリル、左右ドアミラー、テールゲートに備えた4つの魚眼シーモスカメラが車両の周囲を撮影し、ナビモニターに映し出す機能だ。見通しの悪い交差点などへの進入時に、死角にいる他車を映したり、狭い路地で対向車とすれ違ったりする場合などに、見えづらい前側方を写し出す。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら