ホンダ「N-BOX」軽=セカンドカーの概念を変えた キープコンセプトながら熟成度が増した新型

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スタンダードに装着されていたホイール&タイヤ
スタンダードに装着されていたホイール&タイヤ(写真:三木宏章)

こうした走りの軽快感は、カスタムの15インチタイヤに対し、より小径の14インチタイヤを採用していることも大きいのだろう。さらに、サスペンションは踏ん張り感のあるカスタムに対し、よりソフトな味付けだが、路面の凹凸などにもうまく対応し、乗り心地自体は悪くない。

ただし、やはり、658ccという小排気量のNAエンジンでは、パワー不足を感じるシーンもある。例えば、急な登り坂。アクセルを踏み込んでエンジン回転を上げても、エンジンの唸り声ほどに車速が伸びない。また、高速道路の合流で加速する際も、カスタムのターボエンジン車ほどの余裕は感じない。このあたりは、他メーカーのモデルも含め、軽のNAエンジン車の宿命だ。走りに余裕がほしいユーザーであれば、やはりターボエンジン搭載車のほうがいいのはたしかだろう。

ちなみに、新型N-BOXでは、スタンダードにターボ車の設定がなくなったが、これは、ホンダの担当者によれば、「先代モデルでスタンダードを選ぶユーザーの多くが、NAエンジン車を選んでいた」ためだという。一方、筆者のように、軽自動車でもある程度のパワー感を求めるユーザーは、「カスタムのターボ車を選ぶ傾向」なのだそうだ。新型モデルのタイプ設定を、NAエンジン車のみのスタンダード、ターボ車も選べるカスタムというわけ方に見直した理由は、そうしたユーザー嗜好が大きく影響しているようだ。

ユーテリティ・快適性

スタンダードのリヤビュー
スタンダードのリヤビュー(写真:三木宏章)

新型N-BOXでは、ほかにも、利便性や快適性を向上する新しい機能や装備が投入されている。例えば、電動のパワースライドドアには、予約ロック機能を追加している。スマートキーを携帯していれば、前席ドアのノブにあるロック開閉用ボタンを押すだけで、空いているパワースライドドアが自動で閉まるだけでなくロックも実施。さらに、左右のドアミラーまで格納する機能だ。従来、パワースライドドアはドアノブを引くだけで閉まるが、ロックはドアが閉まるまで待つ必要があった。この機能は、そうした待ち時間や手間を省けることが魅力だ。

また、新型モデルは、コネクティッドサービスの「ホンダコネクト」にも対応。スマートフォンで、エンジン始動やエアコンの操作などを遠隔操作できるほか、パワースライドドアの操作も可能となっている。

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