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パワー半導体最大手が語る「EV時代の勝ち筋」 インフィニオンの車載半導体トップに直撃

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ドイツのインフィニオンが相次いで巨額投資を発表している。一方で注力中のSiCパワー半導体では、競合とは異なり、材料となる基板を自社生産しない方針を採る。急速にEV化が進む今後5年間の、パワー半導体の技術進化と業界動向をどう見ているのか。

Peter Schiefer/シーメンスの半導体部門を経て、1990年に同社入社。2012年グローバルのオペレーション責任者に就任、半導体の生産やプロセス技術開発、サプライチェーンなど管轄。2016年よりオートモーティブ事業部プレジデント。2018年から上海汽車との合弁会社で取締役も務める(撮影:梅谷秀司)

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パワー半導体最大手のドイツ・インフィニオン テクノロジーズ。142億ユーロ(約2兆円)を超える全社売り上げのうち45%を占めるのが、車載半導体を扱うオートモーティブ事業部だ。車載半導体の世界トップメーカーでもある同社は、EV(電気自動車)化を追い風に急成長が続く。車載事業部のトップである、ピーター・シーファー氏に戦略を聞いた。

2工場に最大計120億ユーロを投資する

――ルネサスエレクトロニクスやデンソーの存在感が大きい日本市場でも、インフィニオンは車載半導体の売り上げを伸ばしています。

品質に対する要求値の高い日本でビジネスを行うことは、決して簡単ではない。しかし30年間にわたり努力してきた結果、顧客の要求に応えられる品質の製品を供給できる会社だと認められるようになった。日本市場でのわれわれの車載半導体シェアは現在2位だ。このポジションを、さらに拡大していきたい。

品質に対する高い要求ゆえに、日本市場は重要だ。日本向けのビジネスを通じて品質への情熱が社内に醸成され、これが他地域での成功にもつながるからだ。

ここ2年間の半導体不足を通じて、日本の自動車メーカーに関して気づきがあった。彼らは(他国のメーカーと比べて)長期スパンでの物事を考えているということ。半導体不足で部品の割り当てを考えなければならない事態になったが、在庫を多く抱えていた日本メーカーは比較的対応する準備ができていた。

――EV化を追い風に業績は絶好調です。高成長はいつまで続きますか。

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