グーグルは、消しゴムマジックを「音声」にも拡大した。それが、「音声消しゴムマジック」だ。こちらは、動画の編集機能。その名のとおり、動画の音声を最初からなかったかのように消すことができる。動画を撮影した際に車の走行音が入ってしまったり、子どもの泣き声が入ってしまったりといった場合に、これらを後から編集で消すことができる。
動画の音声編集もAIで簡単に
音声消しゴムマジックは、AIで動画内にどのような音声が流れているかを分析し、ユーザーに提示する。例えば、街角で楽器を演奏しているシーンで音声消しゴムマジックを使うと、「音楽」「周囲の人」「ノイズ」といった形で、編集したい音声の選択肢が現れる。ユーザーはその選択肢をタップし、音量をスライダーで調整するだけだ。
上記の場合、「周囲の人」をタップし、音量をゼロにすれば、楽器を演奏している人の周りで話していた人の声が消えてしまう。ざわざわとした周囲のノイズを消したいときには、「ノイズ」をタップして音量を調整すればいい。このような作業を手動でやるのは、かなり大変。これをスマホのタップとドラッグだけでサッと編集できるのは、インパクトが大きい。
また、ゼロにするだけでなく、音量調整ができるのもポイント。例えば子どもがテーマパークで遊んでいるところを動画で撮ったとしよう。その際に、周囲の音が大きすぎて、何をしゃべってるかが聞き取りづらいこともある。このようなときには、音声消しゴムマジックの出番だが、周囲の音がゼロになってしまうと不自然さが残る。こうしたケースでは、音量を残しつつ、下げたほうがいい。消しゴムマジックの名を冠しているが、実際には単に音声を消すだけでなく、きめ細かな編集が可能だ。
ほかにも動画関連では、発売後のアップデートで画質を向上させる「動画ブースト」に対応する予定。その中の1つに、ビデオ夜景モードがある。これは、夜景などの低照度時のノイズを減らし、明るく、はっきりとした色味の動画を撮影できる機能。写真では一般的な「夜景モード」の動画版だ。もちろん、その画質調整にもAIが使われている。これまでは写真が中心だったPixelの画質向上機能だが、処理能力が上がり、動画にもその範囲が拡大してきたと言える。
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