AIの処理能力が向上、音声認識の精度も向上している。Pixelには、音声入力機能が組み込まれており、キーボードと音声の両方で切り替えの必要なく、シームレスな入力が可能になっている。例えば、住所を入力する際に、漢字部分はキーボードで打ち、数字とハイフンが入り交じる番地などは音声に任せるといったことが簡単にできる。Tensor G3の採用によって、この音声認識にも新機能が加わっている。
音声認識機能も大幅にパワーアップ
言語の自動判定が、その1つだ。これまでの音声入力では、日本語と英語などの言語を切り替える際に、キーボードの変更が必要だった。これに対し、Pixel 8/8 Proでは、そのまま端末に話しかけるだけで言語が認識され、対応する文字が入力される。日本人同士でやり取りしている場合、チャットやメール入力中に突然言語を変えるケースは少ないかもしれないが、外国人を含めてコミュニケーションを取っているようなときに便利な機能だ。
この言語の判定は、Pixelの売りの1つになっている文字起こし機能付きのレコーダーアプリにも搭載される。Pixel 7シリーズまでのレコーダーは、文字起こししたい言語をユーザーが選択する必要があった。そのため、別の言語が設定されていると、録音開始後、すぐに文字起こしが始まらなかった。対応している言語数はまだそこまで多くないが、急いで録音したいときに手間がかかっていた。
Pixel 8/8 Proでは、話している言語をAIが認識し、この設定を自動で切り替えてくれる。そのため、設定変更が間に合わず、話の冒頭だけ文字になっていないという失敗を防ぐことが可能になった。手動での設定変更が難しい言語混在環境では、特にありがたい機能と言えるだろう。
例えば、英語の講演に日本語の逐次通訳が入っていたとする。これまでのレコーダーだと、英語話者と通訳の言葉をそれぞれ文字にしようとすると、都度設定の変更が必要だった。かなりの手間がかかるため、このようなときには英語か日本語のどちらかにしたままの人が多いだろう。言語認識ができるようになれば、両方を設定変更の必要なく記録できる。
さらに、生成AIを使い、録音した音声を要約してくれる機能にも対応する予定だ。
Pixel 8/8 Proの新機能には、こうしたAIをフル活用したものが多い。デザインテイストを大きく変えていないため、ぱっと見での新鮮さは薄いかもしれないが、その真の価値はAIにあると言えそうだ。
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