美しく彩られ、流行のピクトグラムをふんだんに使ったPowerPointの資料。「明日のオンライン社内会議です」と言われて内容を読んだものの、何を言いたいのかまったくわからない。見た目は美しいのに、中身がない……。
何かしらのトラブルが発生して作られた報告書。何ページにもわたる資料を読み進めるも、いつになっても事態がよく理解できない……。
「以下の3点を対策とします」と、それっぽく箇条書きが並んでいるけれど具体的な行動がよくわからない……。
このように内容はよくわからないけれど見た目が美しかったり、ボリュームの多い「ハイクオリティな社内資料」作成のムダは実は多くあります。
ムダに洗練された「ムダな資料」
こういった資料は、「顧客満足度の向上につとめる」「生産性向上につなげる」「効率化を実施する」など、あいまい言葉でお茶を濁してしまったり、平凡な話がやけに立派に見えたりします。
その資料をみたところで「結局、成果物はなに?」「次は何をしたら良いの?」「だれがどのように進めたら良いの?」という具体的なことは見えてこないのですが、洗練されたビジュアルに圧倒されて、意味を「理解した気」にさせるのです。
「今後のスケジュールを報告してください」と言われたときに、PowerPointを開いて美しいレーダーチャートを書き上げても「いつまでに誰が何をどのように進めるのか。成果物は何か」などが具体的になっていなければ全く意味がありません。
このような場合にも、すぐに手を動かすのではなくIPOのフレームワーク(どのような成果「Output」を出すのか。そのために、何を入力「Input」して、それをどのように処理「Process」するのか)で仕事の骨子をしっかり作る必要があります。
内容が理解できていない上司や偉い人にかぎって、誤字脱字や言い回しの細かな粗さがしを始めますが、こうなってくるとムダに洗練されているけれど、本質とは大きくずれた資料が山積みになります。
具体化するのは難しいですが、日々の練習を重ねることで仕事の解像度はどんどん上がっていきます。
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