コスト面でも損「ムダな会議」を簡単に減らす方法 時給1000円×10人×1時間会議で1万円のロスに

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美しく彩られ、流行のピクトグラムをふんだんに使ったPowerPointの資料。「明日のオンライン社内会議です」と言われて内容を読んだものの、何を言いたいのかまったくわからない。見た目は美しいのに、中身がない……。

何かしらのトラブルが発生して作られた報告書。何ページにもわたる資料を読み進めるも、いつになっても事態がよく理解できない……。

「以下の3点を対策とします」と、それっぽく箇条書きが並んでいるけれど具体的な行動がよくわからない……。

このように内容はよくわからないけれど見た目が美しかったり、ボリュームの多い「ハイクオリティな社内資料」作成のムダは実は多くあります。

ムダに洗練された「ムダな資料」

こういった資料は、「顧客満足度の向上につとめる」「生産性向上につなげる」「効率化を実施する」など、あいまい言葉でお茶を濁してしまったり、平凡な話がやけに立派に見えたりします。

その資料をみたところで「結局、成果物はなに?」「次は何をしたら良いの?」「だれがどのように進めたら良いの?」という具体的なことは見えてこないのですが、洗練されたビジュアルに圧倒されて、意味を「理解した気」にさせるのです。

無くせる会社のムダ作業100個まとめてみた
『無くせる会社のムダ作業100個まとめてみた』(クロスメディア・パブリッシング)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

「今後のスケジュールを報告してください」と言われたときに、PowerPointを開いて美しいレーダーチャートを書き上げても「いつまでに誰が何をどのように進めるのか。成果物は何か」などが具体的になっていなければ全く意味がありません。

このような場合にも、すぐに手を動かすのではなくIPOのフレームワーク(どのような成果「Output」を出すのか。そのために、何を入力「Input」して、それをどのように処理「Process」するのか)で仕事の骨子をしっかり作る必要があります。

内容が理解できていない上司や偉い人にかぎって、誤字脱字や言い回しの細かな粗さがしを始めますが、こうなってくるとムダに洗練されているけれど、本質とは大きくずれた資料が山積みになります。

具体化するのは難しいですが、日々の練習を重ねることで仕事の解像度はどんどん上がっていきます。

(画像:『無くせる会社のムダ作業100個まとめてみた』より)
元山 文菜 リビカル代表取締役 業務コンサルタント

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もとやま あやな / Ayana Motoyama

大学卒業後、株式会社サクラクレパスに入社。その後、富士通株式会社に転職。2017年に独立し、現在の株式会社リビカルを設立。2021年11月(株)医療デザインラボ代表。医療に特化した業務コンサル会社を設立。障がいや難病女性向けのNPO運営の顔ももつ。DX推進、BPR、BPOやRPA導入支援と、個々人に対する時間管理術の改善をあわせて実施することで、組織への生産性を最適な手段で向上させる。そのほか、業務プロセス改善、タイムマネジメント、ダイバーシティマネジメントをテーマにした講演活動も精力的におこなっている。

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