Jリーグ新人研修で教えた「長く活躍する条件」 サッカー選手にコンピテンシー分析を適応
「オウンゴール」などというサッカー専門用語とも言える現象も起こる。自分のゴールにシュートしてしまうなんて誰も望まない理不尽の代名詞のような事態だ。自分はフェアにプレーしていても接触競技ゆえのケガもある。
サッカーを続けていく限り誰もが心が折れるような挫折を経験する。だからこそ、折れた心を立て直す術を知る選手こそが長く活躍し続けていたのだ。その自らを立て直す術として、自らを開き謙虚に傾聴する姿勢と、自分の姿をそのままに人に伝えることがある。
傾聴と伝えることを繰り返してさらに研鑽を積んでいく。まさに天日に自らをさらし、謙虚に周囲の意見を吸収する。成功者の共通要素は、天日干しの思想そのものであることが見えてきた。
傾聴力があるトップアスリートに傾聴する
こうした傾聴力と主張力をもつとされる選手を直接訪ね、その妥当性を確認するために本人の意見を聞いてみることにした。折れた心を立て直す、まさにリバウンドメンタリティをもつ選手たちだ。長谷部誠、長友佑都、香川真司、岡崎慎司、吉田麻也、川島永嗣、本田圭佑などなど。こうして欧州行脚が始まった。もちろん国内でも小野伸二、中村憲剛なども訪ねて回った。
傾聴力あるトップアスリートに、今度は私が傾聴を始めたのだ。1人当たり2時間から3時間ほどかけて、彼らが長く成功し続けている要因と私の仮説である「傾聴力」と「主張力」を検証し続けた。彼らに聞いたエビソードはいずれも宝の山だった。
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