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Jリーグ新人研修で教えた「長く活躍する条件」 サッカー選手にコンピテンシー分析を適応

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  • 村井 満 日本バドミントン協会会長/Jリーグ第5代チェアマン
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そんな彼は徹底的に傾聴を重ね自己改造に取り組んでいく。本格的に体幹を鍛え、食事を整えることで強靭な精神力と肉体を手に入れていく。

印象深かったのは「村井さん、今では相手の選手がコマ送りのように見えるんですよ。カチ、カチ、カチと近づいてくるんです。だから私はヒョイッと避けられるんです。ずいぶんケガも減りました」と。神経細胞まで入れ替えていたのだ。私がトルコを訪問した際も専属の栄養士や調理師を雇い自身のコンディショニングに磨きをかけていた。

岡崎慎司選手

もう一人、例をあげるとしたら岡崎慎司選手だ。彼は清水エスパルスに入団するが、フォワード登録のサッカー選手としては致命的とも言えるほど、足が遅かった。彼は『鈍足バンザイ!』という本を自ら書いているくらいなので、その通りなのだろう。

組織のトップだからこそ傾聴が必要

しかし彼はシーズンオフの間に浜松大学の陸上部の練習に毎年のように足を運んだ。地面の蹴り方を徹底的に傾聴し、学んだ彼は、次第にボールと一緒にゴールに飛び込んでいくようになる。

清水エスパルスからドイツに渡った彼は、VfBシュトゥットガルトや1.FSVマインツ05で活躍し、イングランドプレミアリーグでクラブ創設132年にして初優勝したレスター・シティFCのフォワードとしてその歴史に名を残すまでになったのだ。傾聴とは傾くぐらい体を倒して聴くわけだが、まさに岡崎選手は傾きながら地面を蹴り続けたのだ。彼ともレスターの町で夜遅くまで語り合った。

こうした選手の姿勢を学んでいく中で、素人チェアマン自身が「傾聴」しなくてどうすると思い至るようになったのだ。全国のクラブに足を使って回っていたのも、改めて考えてみれば傾聴そのものの行脚であった。そして、傾聴先は何もクラブとは限らない。時には従業員に傾聴することもあるのだ。

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