「長谷部効果」覚醒の森保ジャパン、見えた可能性 経験生かしてベテランの相談役、若手の模範に

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長谷部誠と森保一監督
頼れる元キャプテン・長谷部誠(左)が日本代表にアドバイザーとして合流。森保一監督(右)と練習を見守った(筆者撮影)

前評判がかんばしくなかった森保ジャパンが”長谷部効果”で覚醒した。22~24日の3日間、サッカーW杯で過去3大会のキャプテンを務めた長谷部誠(フランクフルト)がアドバイザーとして電撃合流。W杯前の強化試合である対アメリカ戦で2ー0の勝利をつかむことに貢献した。いよいよあと2カ月を切った初戦のドイツ戦(11月23日)に向け、幸先のいいスタートを切った。

好調選手の起用が大当たり

日本代表にとって、9月23、27日のアメリカ・エクアドル2連戦(ドイツ・デュッセルドルフ)は本番前最後の強化合宿。今回のW杯はカタールの気象条件を踏まえ、11~12月の変則開催となっているため、直前合宿をする時間がほとんどない。だからこそ、ここでチームを本番仕様に仕上げておく必要があった。

その一発目となったアメリカ戦は、鎌田大地(フランクフルト)と三笘薫(ブライトン)のゴールで2-0の勝利。7大会連続W杯切符をつかんだ3月の最終予選・オーストラリア戦(シドニー)までは固定メンバー起用が目立った森保一監督だが、6月以降はより多くの面々を使ってチームの幅を広げようという意識が鮮明になっている。

今回のスタメンを見ても、1トップに2021年Jリーグ得点王の快足FW前田大然(セルティック)を配置。トップ下に昨季UEFAヨーロッパリーグ(欧州EL)王者フランクフルト所属の鎌田、右サイドに最終予選12点中7点に絡んだ伊東純也(スタッド・ランス)、左サイドに今季スペイン1部開幕・カディス戦でゴールを決めた久保建英(レアル・ソシエダ)という好調なアタッカー陣を並べた。

「森保さんが自チームで調子のいい選手をあえて使ったんじゃないかというのは感じます。大地やタケ(久保)、大然とか。さらに代表でずっと結果を出している純也が入ることで、チームの一番のストロングである2列目が活性化する。フライブルクでコンスタントに結果を出している律(堂安)も頭から出られないほどですから」とキャプテン・吉田麻也(シャルケ)も攻撃陣の充実ぶりを実感した様子だ。

吉田麻也
キャプテンの吉田麻也(中央)もアメリカ戦に手応え(筆者撮影)

抜擢された面々のパフォーマンスは効果的だった。とりわけ「共存が難しい」と言われてきた鎌田と久保が、臨機応変にポジションを変えながらお互いのよさを引き出し合っていたのは特筆すべき点。その結果、鎌田にゴールも生まれた。

鎌田はすでに今季ドイツ・ブンデスリーガ1部で4点を叩き出しており、「今はクラブでゴールやアシストが続いているのでなんか入っちゃう感覚。そういう時期もあるし、取れるうちにいっぱい取りたい」と得点力に自信を深めている。その言葉通り、W杯前の代表でも結果を残し、指揮官の信頼をより深めたに違いない。

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