「中高年でお腹が出る」のは不摂生が原因ではない 体型を大きく左右する若いときとの違いとは

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中高年は若い時とは違う体の状態を把握したうえでトレーニングをするべき(写真:プラナ/PIXTA)
筋トレは、体型を筋肉質に変えるだけではなく、生活習慣病の症状を改善することも報告されている。しかし、中高年男性が若い人と同様にハードなトレーニングを行っても、あまり効果は期待できない。そこで中高年がおさえておくべき、男性ホルモンと筋肉肥大のメカニズムを紹介する。(※本稿は『50歳からの科学的「筋肉トレーニング」』より一部抜粋・再編集してお届けしています。)

筋トレ効果の違いはホルモンの違い

同じトレーニングをしても、若者と中高年では筋肉の付き方が違います。なぜでしょうか?

一言で言えば、ホルモンの違いです。

同じトレーニングをして同じものを食べても、若者と中高年では筋肉の付き方が違うのは、中高年は様々なホルモンが低下していくからです。どのようなホルモンが低下するかというと、いわゆる「アナボリック・ホルモン」と言われる一群のホルモンで、テストステロン(男性ホルモン)、成長ホルモン、IGF-1(インスリン様成長因子:成長ホルモンとともに成長を促進する働きを持つ)などです(図1)。

アナボリック・ホルモンは「タンパク質同化ホルモン」とも呼ばれ、タンパク質の合成を促進したり、タンパク質の分解を抑制したり、タンパク質のもととなる窒素の蓄積を促進したりするホルモンの総称です。一言でいえば筋肉を増やすために働くホルモンです。「同化」は「作る」と同じ意味と思ってください。これらタンパク質を作るために必要なアナボリック・ホルモンが、中高年になると低下してしまうのです。

たとえるとしたら、パンを作る時に酵母が少ないと、いくら練っても、水や小麦を足してもパンはほとんど膨らみません。酵母が多ければ、膨らみが良くなります。アナボリック・ホルモンは、筋肉において酵母のような働きをすると考えてください。いくらトレーニングしても、いくらタンパク質を摂っても、アナボリック・ホルモンが少ないと筋肉は膨らみません。

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