MJさんは、今までの受験で落ちた理由を「自分自身をマネジメントする力が足りなかった」と反省したそうです。
「好きな数学はいくらでもできるけど、苦手な英語に向き合わなかったんです。頭の中でも、英語をやっているほうが全体の点数が伸びるのがわかっているんですが、数学のほうが好きだからついやっちゃうんです。勉強している自分に酔うくらいじゃないと浪人をやっていられませんでした。数学で満点をとる自分に酔っていたんです」
しかし、そのような頑なだった姿勢を改めたのもこの2浪目だったと言います。すでに大学生になっていた友達に心配されたことから、苦手なことにも向き合っていこうという意識が芽生えました。
周りに心配をかけていたことに気がついた
「小学校で同じ塾に通っていた同級生に、『大丈夫?生きてる?』と生存確認をされたんです。返事をしたら『もう会えないかと思った』と返ってきて。それで自分は周囲に心配をかけるくらいの立場になってしまったんだ、と危機感を覚えました。
それから僕は、携帯電話を封印し、2浪目に入ってから東大受験が終わる日まで300日以上、土日関係なく朝の7時半に自習室に行って21時まで勉強を続けるという日々を送りました。このままだと世の中から消えてしまうと思っていたので、必死だったんです」
「自分が地の底にいるんだという自覚が芽生えたので、腹をくくって勉強を頑張れました」と2浪目の当時を振り返ったMJさん。
その甲斐あって、秋や、直前に受けた模試では東大のC判定までたどり着いたそうです。受けたセンター試験は750/900点。現役時に70/200点だった英語も160/200点まで上がって、全体的に点数を底上げすることができました。
「得意の数学で点が取れれば、ギリギリ東大と戦えるかなと思っていました」
しかし、結局2次試験も手応えがなく、3回目の不合格を突きつけられたMJさん。後期試験で受けた横浜国立大学と、補欠で繰り上がった慶應義塾大学の商学部で悩んだ末に、慶應に進むことを決めました。
「早慶は対策していたので、受かったら行こうと思っていました。早稲田は1個も受かりませんでしたが、慶應になんとか合格できたのでよかったです。僕のような夢のない人間は、人が多い大学に行くほうが潰しがきくと思ったので」
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