「開成から2浪東大不合格」進学校最下層の絶望 慶應に補欠合格、社会人になった彼の仕事は?

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こうして現役時の受験が終わったMJさん。浪人を決断した理由は、「目的はなかったものの、受験せざるをえない状況だから」だったそうです。

「進学校の最下層は夢がないんです。僕も、周囲が受けるから流されて東大を受けて、周囲が半分くらい浪人しているから浪人するという感じでした。小学生のときからレールの上を走らせてもらっているから、主体性がないのに、プライドだけは高くて人の意見を聞かない人間でしたね」

こうして1浪を決断したMJさんは、春までは早朝の搬入のアルバイトをしながら宅浪をしていました。

「家や、学校、塾しか経験していなかったので、社会との接点がほしかったんです。家でも日中1人でいるので料理を作ることにはまりました。でも、その結果、勉強がおろそかになってしまったんです。6月くらいになってようやく、1人では自制ができないと思って、両親には『将来絶対(予備校代を)お返しします』とお願いして、河合塾新宿校に入れてもらいました」

模試はE判定ばかり、9カ月で変われず

こうして6月途中に予備校に入ったMJさんでしたが、納得がいくほど、根を詰めて勉強できなかったそうです。

「それなりには勉強しましたが、模試はE判定ばかりでした。センター試験は700/900点で前年よりは上がったんですが、目指していた東大に行くには難しい点数です。センター利用入試で出した大学(MARCHのうちの1校)は合格したんですが、出願した東大文IIにはこの年も落ちました。6年間自分に対して甘かった人間だったので、9カ月では変われなかったんです

こうして1浪の生活を終えたMJさんは、合格した大学を辞退して、ふたたび東大を狙うために2浪を決断します。

「東大でやりたいことはありませんでしたが、周囲が行きたいところだし、開成に入ったからには東大に行かないとまずいという感じでした。親も『お前はできる』と信じてくれていて、東大を目指してほしいようだったので、なんとか今年で決めたいと思っていました」

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