公立校で常態化「非正規の教員」理不尽な働き方 「先生が3学期にいなかったことが悲しかった」

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父親も教員だというトモキさん。私立学校で教える父親は、息子から伝え聞く公立学校の非正規教員の働かされ方に驚いている、とトモキさんは話す(筆者撮影)
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現代の日本は、非正規雇用の拡大により、所得格差が急速に広がっている。そこにあるのは、いったん貧困のワナに陥ると抜け出すことが困難な「貧困強制社会」である。本連載では「ボクらの貧困」、つまり男性の貧困の個別ケースにフォーカスしてリポートしていく。
今回紹介するのは「強直性脊椎炎という難病になり、通院をしながら働いておりますが、難病を理由に契約取り消しをせまられています」と編集部にメールをくれた29歳の男性だ。

突然“クビ”を告げられた、臨時的任用教員

「12月いっぱいで辞めてもらいます」

東京都内にある区立中学校の臨時的任用教員だったトモキさん(仮名、29歳)が校長からこう告げられたのは、昨年12月半ばのことだ。本来の任用期限は今年3月末のはず。突然の“クビ”の理由は、育休中の先生が予定より早く戻ってくることになったからと説明された。

これに対し、副担任も務めていたトモキさんは「子どもたちが卒業するのを見届けてほしいという話でしたよね。(1~3月の間だけ)育休明けの先生と一緒に働くことはできないんですか」と訴えた。

少しややこしいが、トモキさんが育休代替として採用された際のもともとの任用期限は昨年8月末だった。ところが、ぎりぎりになって育休中の先生が保育園を見つけられないことが判明。校長から「クラスの子どもたちが卒業するまで残ってほしい」と慰留され、急きょ今年3月まで期限を延ばすことになったのだという。

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