「希望の力」は、ダイエットにも効果がある

5年後の自分を計画しよう

5月病になっていませんか?(写真:jazzman / PIXTA)

この春、大学を卒業して就職した新入社員の数は、2011年の超氷河期から大幅に回復し、リーマンショック前の水準まで戻ったという。初めての職場に緊張しつつ、4月の段階では、夢に胸をふくらませていたことだろう。

とはいえ、時とともに心理的な変化が始まる。現実の職場は、決して夢のような場所ではない。連合の調査によれば、労働者の4人に1人は勤め先が労働環境の劣悪な、いわゆる"ブラック企業"に該当し、そのうちの8割が心身の不調を経験しているという。シャープやソニーといった大企業でも長らく経営不振が続く中で、リストラが行われている。そんな実態をかんがみると、「将来の自分」に明るい夢を描く新入社員諸君の前途も、手放しで楽観できるものではない。

「キャリントルの階梯」とは?

将来の自分を占う、「キャリントルの階梯(かいてい)」という有名な心理実験がある。

「人生を0から10までの階段でできているとします。最上段があなたにとって最良の人生を表し、最下段は最悪の人生を表しています。今、あなたはどの段にいますか? そして、5年後にはどの段にいますか?」と問うものだ。

140カ国の人を対象に行われた調査の結果、いちばん多かったのが、「5年後に自分は人生の階段の7段目にいる」と回答した人だった。さらに驚くべきことに、調査対象者の90パーセントが5年後の自分は今と同じか、それ以上の段階にいると予測したのだ。この結果は、人はそもそも人生を楽観的にとらえていることを示している。それは、なぜなのだろうか。

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「人間には本来、明るい未来を描く能力が備わっています」と説くのが、世論調査会社ギャラップの主任研究員であるシェーン・J・ロペス氏。「5年後に今よりも高いポジションに立っていると予想する人は、未来に対して重要な信念を抱いています。それは“希望”です」。

ロペス氏は、希望の心理学の世界的権威だ。希望を持つ大切さとそれをいかに達成するかについて研究を重ねている。その成果は、氏の新著『5年後の自分を計画しよう 達成する希望術』(文藝春秋)に詳しい。

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