「定年後に仕事を見つけられる人」の精神的な特徴 次のキャリアを引き寄せる「5つの精神性」とは
会社の先輩は、定年後に独立して建築事務所を立ち上げることが多いそうですが、その前例にこだわらなかったのは「柔軟性」と「冒険心」を備えていたからでしょう。博士課程では、理想の研究テーマと指導者に巡り会えました。その「偶然」により、博士号と大学講師のキャリアを手に入れることができたのです。
「偶然」に選ばれるために必要なのは?
大倉政則さん(仮名・54歳)は、大学卒業以来、食品メーカーでマーケティングひと筋に「持続性」を維持して打ち込んできました。53歳まで半年を切ったある日、「好奇心」を持って参加してきた異業種交流会で交流が長年続いていた別メーカーの役員から「うちに来て新規事業開発をやってほしい」と声掛けされました。
いまの会社と待遇に不満はない。下の子どもは大学生でまだお金がかかる。50歳を過ぎての転職は家族の心に波風を与えるだろう。そのリスクに尻込みしなかった「冒険心」が大倉さんには備わっていました。
「新規事業開発」という言葉に大倉さんは惹かれたのです。マーケティングという自分の専門ジャンルに固執しない「柔軟性」により、新しい仕事にはマーケティングのスキルが生かせるだろう、家族の了解もなんとか得られるだろう、という「楽観性」のもと、大倉さんは53歳の転職を果たしました。大倉さんは「面白そうなほうを選んだ」と言います。まさに「冒険心」そのものです。
いまからでも遅くありません。未定年は、学び直しに安心せず、好奇心・持続性・楽観性・柔軟性・冒険心を装着して、素敵な「偶然」を呼び寄せましょう。「偶然」は根拠なく偶然舞い降りるものではない。「偶然」に選ばれるための精神性が必要なのです。
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