「実家に帰るのは負け」東京住みの彼女のプライド 周りとの比較で本当の幸せは見いだせるのか

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幸せとは、決してどこかの場所に住んでいるから訪れるというものではありませんし、自分を支えてくれている周りへの感謝なしに語れるものではありません。

先ほどのご実家の件でいうと、「今いる場所」はいつでも変えることができますが、「どこから来たか」は変えることのできない自分自身のアイデンティティです。

だからこそ親御さんは苦しい中、今でもINさんをサポートしてくれているのでしょう。そこにあるのは競争ではなく、協調であり、支え合いです。

勝手に周りと競争したつもりになって、自分は地元の人たちよりも優秀だ、幸せだと思い込んで生きる人生よりも、地元も含めたくさんの人たちと支え合い、手を取り合って生きる人生のほうが、INさんにとって幸せな人生であると言える気がします。

大きな人生観で考えると、気にならなくなる

いずれにせよ、大人として独立した人生をどう生きるか、幸せの形をどこに見いだすか、そして自分自身の理想像と比べて、今の自分はどの位置にいるのか。

そういった自分自身の人生を生きるうえでの基本をまずは理解し、そのうえで今何をすべきか、何を優先すべきかを、キチンと考えましょう。

大きな人生観で考えると、どこに住んでいるかなどという小さなことを気にしなくなりますし、周りの目も気にならなくなります。

そしてもっと重要なのは、そういった自分オリジナルの人生を歩むようになると、自分自身の努力や工夫を通じて、周りの苦労も努力も自ずと見えるようになり、他人や周りの人生に対するリスペクトを自然と持てるようになります。

そのような考え方で、INさんが周りとの比較といった価値観や人生観に基づいた生き方ではなく、自分自身のための人生を歩むであろうことを応援しております。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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