土俵際の資生堂、24年に魚谷会長が「退任表明」 創業家の福原義春元社長逝去で迎える転換点

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藤原憲太郎社長(左)と魚谷雅彦会長(右)。「次のリーダーと併走する」と魚谷氏は語る(写真:編集部撮影)

資生堂関係者に激震が走っている。創業家出身で1987年から1997年まで社長を務めた福原義春(92)名誉会長が8月30日に逝去したのだ。資生堂は9月5日に「名誉会長逝去のお知らせ」と称したリリースを発表した。

「資生堂の良心であり、精神そのもの」とまで言われる福原氏が逝去した今後、資生堂はいったいどうなっていくのだろうか。

魚谷氏が自身の体調不良について言及

化粧品最大手の同社は現在、屋台骨の国内事業が赤字に転落し、コロナ禍以前の営業利益の半分にも届かない厳しい経営環境が続いている。さらに、2014年から経営の舵を取ってきた魚谷雅彦会長CEOの健康問題が取り沙汰されている。

8月29日に開催されたアナリスト向けの説明会で、マーケット関係者の間であるサプライズがあった。それは魚谷氏の健康状態についてだ。「まさか入院をしていたとは」。説明会に参加していたアナリストはこう驚きの声を漏らす。

同説明会で魚谷氏は、「病気で倒れ3週間ほど入院をしていた。いまはリハビリをして回復してきている」という旨の説明をした。

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