「部活が嫌で再び浪人」4浪した彼女の強い気持ち なぜ同じ大学を再び受験?現在の彼女は?

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「1年生の途中から、大学生活がめちゃくちゃ嫌になったんです。部活に入ったんですが、地方の医学部・歯学部・薬学部が集まるコミュニティなので、価値観が閉鎖的だったんです。『大学内で有名な人間になる』ことがえらいとされていて、頑張ることと言えば毎日ある飲み会に呼ばれて場を盛り上げることでした。このまま6年いて、努力するベクトルが飲み会だけに向いてしまうのが本当に嫌だったので、抜け出したいと思ったんです」

そのとき自分が抱えていたモヤモヤから抜け出す方法だと思ったのが、現役時のセンター試験58%から、浪人で85%と飛躍的に成績を上昇させることができた勉強という手段だったそうです。

「医者になりたいと言うよりは、わかりやすいゴールを設定したかった」と言う彼女は、医学部に目標を設定し、大学1年生の11月ごろに休学届けを出して再び宅浪をする決断をします。2浪目の受験は間に合わないため見送ったものの、3浪目の受験に向けて勉強を始めました。

「2年間、休学期間を挟みながら受験勉強をしていました。その間は、徳島や地元の大阪で家庭教師や塾の仕事をやりつつ、勉強していました」

「遊びたい」と思ってしまっていた

しかし、3浪目に受けたセンター試験は徳島大学の傾斜をかけても82%と、医学部を目指すには物足りない数字でした。結局、この年は2次試験での逆転に望みをかけて、徳島大学より2次試験の配点が高い和歌山県立医科大学に出願しましたが落ちてしまったそうです。その理由を今、彼女はこう分析します。

「どこかふわふわして、受験を自分ごととして捉えられませんでした。だから、勉強だけに集中できずに落ちてしまったのだと思います」

遊びたいと思いながら勉強していたそうですが、その遊ぶ気になっていたこと自体がダメだったと猛省したまおさん。そしてそれ以外にも、自分を追い込んで勉強モードに入れた出来事がありました。それは、周囲が就活を始めたことでした。

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