エヌビディア「AI用チップ」で圧勝するまでの軌跡 単なるチップ以上の価値を生み出している

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グーグルの自社チップの需要は「すばらしいものだ」と、同社の副社長兼ゼネラルマネージャーであるアミン・ヴァフダート氏は語っている。だが「私たちの作業はエヌビディアと非常に密接に関わっている」と同氏は付け加えた。

新型チップは従来品の2〜3倍の価格?

エヌビディアは価格やチップの配分方針について話し合うことはしない。だが業界の経営者やアナリストによると、H100の価格はパッケージングその他の要素に応じて1万5000ドルから4万ドル以上になるという。これは、先行するA100チップの約2倍から3倍超の価格である。

この価格設定は「エヌビディアが他社にも競争の余地を大いに残している部分」と、アマゾンのクラウド事業部のデヴィッド・ブラウン副社長は語り、自社のAIチップはエヌビディアのチップに比べて格安だと主張した。

フアンCEOは自社のチップの性能の高さのおかげで顧客は資金を節約できていると語る。「50億ドルのデータセンターでの訓練時間を半分に縮めることができれば、それによる節約額はチップすべての費用を上回る」と同氏。「私たちは世界で最も安価なソリューションだ」。

同氏は新製品「グレイス・ホッパー」の宣伝も開始した。これはGPUと内部開発のマイクロプロセッサーを組み合わせたもので、AIサービス稼働にはるかに少ないエネルギーしか使用しないと競合他社が主張しているチップに対抗するものだ。

今後もさらなる競争は避けがたいように思える。この競争における新たな最大の有望株はアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が販売するGPUだと冒頭のラオ氏は語る。ラオ氏のスタートアップは先日データ・AI会社データ・ブリックスに買収された。

「すべてが終わったと言いたい人がどれだけいたとしても、すべてが終わったわけではない」とAMDのリサ・スーCEOは語っている。

(執筆:Don Clark記者)

(C)2023 The New York Times 

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