スタンフォード合格後に妊娠発覚した彼女の迷い アグネス・チャンさんがその時思い出した父の言葉

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

例えば、「今日は眠いから歯を磨きたくない」と思ったとします。

簡単かつラクな道は、そのまま寝ること。難しい道は、頑張って歯を磨くこと。

父の言葉を信じて難しい道を選んで歯を磨けばスッキリするし、いい気分になります。「よく頑張った」と自分の行動を褒めたくなります。

スタンフォード合格後に妊娠発覚

大きな決断の時にも使えます。

例えば、私がスタンフォードの博士課程に留学する時のことです。入学試験に合格した後に、次男を妊娠していることがわかったのです。

普通なら留学はやめようと思うと思います。でも、その時も父の言葉が浮かんできました。「難しい道を選びなさい」と。

そう考えると、「妊娠していても、やれないことはないか……」という気持ちになったのです。だからこそ大変、とわかりつつも、挑戦することになったのです。1989年に留学して、1994年に博士号を取得しました。その間に、長男を育て、次男を生み育てました。

スタンフォードの卒業式。1989年に留学して、1994年に博士号を取得。その間に、長男を育て、次男を生み育てた(写真:本人提供)

それをやり遂げた時の満足感は最高でした。

この経験は自分に大きな自信を与えてくれました。難しい道を選んで、本当に良かったと思いました。もしあの時、留学を諦めていたら、きっと次男を見るたびに「妊娠さえしなかったら私は留学できたのに」と思ってしまったかもしれません。それは絶対に嫌です。人のせいにしたくないのです。

どうしてもやりたいことがあれば、それが楽しそうで自分を高められるものであれば、厳しくても挑戦すべきだと思います。

人生は選択の連続です。賢い選択をすれば、人生は明るく、満たされます。

反対に悪い選択をし続けると、人生は乏しく、暗いものになります。それを選択するのは自分です。迷ったら難しい道を選びましょう。きっとそのほうが人生が有意義になるはずです。

心に響いた人生50の言葉
『心に響いた人生50の言葉』(かもがわ出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします
アグネス・チャン 歌手・エッセイスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

あぐねす ちゃん / AGNES CHAN

1955年、香港生まれ。1972年『ひなげしの花』で日本デビュー。 芸能活動ばかりでなく、エッセイスト、日本ユニセフ協会大使、日本対がん協会「ほほえみ大使」など幅広く活躍。著書に『スタンフォード大に三人の息子を合格させた50の教育法』(朝日新聞出版)、『スタンフォード大学に3人の息子を入れた 賢い頭としなやかな心が育つ 0歳教育』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など多数。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事