まだ間に合う!「読書感想文」おすすめ作品5選 小学校高学年~中高生向けの書籍を紹介

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『ことばの白地図を歩く 翻訳と魔法のあいだ (シリーズ「あいだで考える」)』(奈倉有里、創元社)

「10代以上のすべての人のための人文書ーあいだで考える」シリーズの1冊として刊行されたこちらは、ロシア文学研究者・翻訳家によるエッセイです。

しかし、ただの随筆というよりは、言葉についてじっくり考えるおしゃべり、というテイスト。翻訳や通訳、あるいは語学や異国での生活に興味がある方にとっては、面白いと思えるトピックが1つは見つかる本だと思います。

翻訳とはどういう行為なのか? 翻訳家はいったい何をしているのか? そんな問いについて教えてくれる本書は、自分の言葉を見直すきっかけにもなりうる1冊です。ぜひ自分が普段使っている言葉とともに、本書で伝えようとしている言語の営みについて考えてみてくださいね。こちらも主に中学生~高校生向けにおすすめです。

全然興味がなかった分野の本を探してみるのも

こんなふうに、フィクション、ノンフィクションに限らず、さまざまな分野でお子さん向けの本は刊行されています。図書館や書店で、ぜひお子さんが興味を持った分野に近しい本、あるいは全然興味がなかった分野の本を探してみるのも、夏の終わりの思い出になるのではないでしょうか?

今回おすすめした本は、もちろん大人でもじゅうぶん楽しめる本ばかりですので、親御さんとお子さんが一緒に読むのもおすすめですよ!

三宅 香帆 文芸評論家

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みやけ かほ / Kaho Miyake

1994年生まれ。高知県出身。京都大学大学院人間・環境学研究科博士前期課程修了。天狼院書店(京都天狼院)元店長。2016年「京大院生の書店スタッフが「正直、これ読んだら人生狂っちゃうよね」と思う本ベスト20を選んでみた。 ≪リーディング・ハイ≫」がハイパーバズを起こし、2016年の年間総合はてなブックマーク数ランキングで第2位となる。その卓越した選書センスと書評によって、本好きのSNSの間で大反響を呼んだ。『人生を狂わす名著50』(ライツ社刊)、『女の子の謎を解く』(笠間書院)『それを読むたび思い出す』(青土社)など著書多数)。4月『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(集英社新書)を発売予定。

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