元日本テレビアナウンサーの桝太一さんが、さまざまな理系出身の大人に「なぜこの分野に進んだのか?」を聞いてまわったインタビュー集です。
本書の特徴的な点は、理系出身ではあるけれども、最終的に彼らが就いている仕事が理系の分野ばかりではないこと。たとえば宇宙飛行士、科学博物館や水族館の職員もいますが、YouTuberや小説家も登場するのです。進路に悩んでいる方や、勉強する意味がわからない子にこそ読んでほしい!
ちなみに小説が苦手な子はこういうインタビュー集や対談集をテーマに書いてみるのも、かなりおすすめです。自分に引きつけた感想文が書きやすいので。
今生きる社会の価値観を考え直してみる
ドイツで生まれた古典的名作児童文学です。ある町の片隅に住むモモは、特別な能力を持っていました。それは「人の話をじっと聞く」ことができるというもの。
なぜそれが特殊能力なのか? この街には、時間のない人が多すぎて、誰もが人の話に耳を傾けられなくなってしまっているからです。
最近はやりの「タイパ(効率重視でタイムパフォーマンスを考えること)」をめぐる物語ですので、ぜひ自分のタイパの考え方と比べて読んでみることをおすすめします。
どれくらい自分がタイパを重視しているのか、そしてモモのような生き方、街の人々の生き方を読んでどう感じるのか、読書感想文の書きがいのある小説なのです。
歴史に興味がある子にとって、これ以上ないくらい刺激的な、10代向けの新書がこちらです。明治時代、実は私たちが今生きる社会のはじまりがたくさん存在していました。「頑張れば成功する」という価値観、実は明治時代にやってきた考え方なんですよ!
自分の中にある、明治時代らしい価値観と、本書で語られる価値観を比較してみれば、あっという間に読書感想文が誕生してしまいます。中学生から高校生に、とてもおすすめしたい1冊です。歴史に対する考え方も変わるかもしれません。
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