専門医が教える「肝臓にまつわるウソ」と新常識 脂肪肝、アルコール…SNSで蔓延するウソホント
「脂肪肝」に関する誤解
「脂肪肝」と聞くと、病名に「脂肪」が入っているためか、食事での「肉の脂身や食用油の摂りすぎ」が原因だと思っている人が多いようです。これは誤解です。脂肪や油の摂りすぎが脂肪肝の主な原因ではありません。
食べた肉の脂身や食用油に含まれた脂肪で肝臓まで入ってくるのは、肝臓に蓄積される全脂肪の15%ぐらいです。食事で摂る脂肪の占める割合は大したことありません。だから、「トンカツは大きな脂身を切り落としたうえで、揚げずに焼く」「パンにはバターは控えてジャムを塗る」など、気をつかっても、あまり意味はないといえるでしょう。
脂肪肝の原因になる食材は、脂肪だけではありません。「糖質」も脂肪肝の原因になります。糖質は体の中に取り込まれると、ブドウ糖という形に変わって体内の細胞に取り込まれます。ブドウ糖は、肝臓の代謝機能によってグリコーゲンという物質に作り変えられ、肝臓と筋肉に貯蔵されます。


















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