「奨学金520万円」東大卒26歳が怒った友人の一言 「奨学金があるからいいよね」とお小遣い扱い

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親子共々、コロナ禍のアオリをもろに受け、一時は金銭的な余裕がまったくなくなることもあった。しかし、起こってしまったことは別にしても、沢村さんは奨学金を借りたことに何の後悔もない。というよりも、特別なことだとも感じていない。

奨学金のイメージは世間と乖離している

「高校3年生のときに、奨学金の説明会があったのですが、250人ぐらい入る視聴覚室が半分埋まるほどの生徒が集まったんですよ。だから、本当に余裕がある人以外、みんな奨学金を借りるものだと思っていました。

ただ、ほかのクラスメイトたちも同じ考えだった一方で、わたしぐらい実家が困窮している人はそんなに多くなかったと思います。だから、みんなが奨学金を借りて大学に進学するという環境そのものが、地方に生きる人たちにとっては救いになるんです。奨学金という存在が大学進学を担保してくれる……。

大学全入時代と言われていますが、みんながそのような考えになれるためにも、奨学金という制度があったのは本当にありがたかったです。だから、いまだに『奨学金を借りて大学を卒業したんだ!』とは強く思っていないんです」

他方で、奨学金のイメージが世間と乖離していることには、思うところがある。

「私立高校出身で奨学金を借りることなく、大学に通っている友人とお金の話になった際、『真珠は奨学金があるからいいよね』と言われたときは腹が立ちましたね。彼女からしてみれば『おこづかい』なのかもしれませんが、こちとら『借金』ですよ。

奨学金を借りたことは本当に良かったと思っていますし、今もそこまで負担にはなっていません。でも、地方に住んでいて勉強ができるけどお金がない人は『奨学金を借りればいい』と、わたしなんかが言う分にはいいですけど、借りていないような人たちから『奨学金があるんだから、地方と都会の格差は是正された』とか『奨学金は自己責任』と言われるとなんだか嫌な気分になりますよね」

裕福な家出身の人が多い高学歴大学ならではの、出来事だったのだろうか。

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