「奨学金520万円」東大卒26歳が怒った友人の一言 「奨学金があるからいいよね」とお小遣い扱い

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他方で、沢村さんは高校時代、時の政権から高校の授業料無償化の恩恵を受ける一方で、大学院生時代は政府の肝煎りだった持続化給付金で、想定外の支出が発生した。奨学金のおかげで勉強を続けることができた反面、国の思いつきのような政策に何度も振り回されてきたことは頭に入れておきたい。

誰にだって引き起こる可能性がある

そういえば、8月4日に「FNNプライムオンライン」が報じた「【独自】奨学金の返済免除新たに 教員不足解消へ 概算要求」という記事が物議を醸した。同記事によると、今後就職して教員になった人に対しては、JASSOからの奨学金の返済を免除・軽減する方針を固め、2024年度の概算要求に新たに盛り込むことを文部科学省が決めたという。

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要は1998年まで存在した奨学金の返済の免除制度を復活させるわけだが、これに対してSNSでは、かつて自民党が廃止したくせに偉そうに「創設」なんて言うな、といった声が上がっているようだ。

今も昔も教育に関わる金回りは、時の政府によって好転することもあれば、暗転することもある。つまり、沢村さんに降りかかった災難はレアケースではなく、これから奨学金を借りる者であれば、誰にだって引き起こる可能性があるのだ。

本連載「奨学金借りたら人生こうなった」では、奨学金を返済している/返済した方からの体験談をお待ちしております。お申し込みはこちらのフォームよりお願いします。奨学金を借りている/給付を受けている最中の現役の学生の方からの応募や、大学で奨学金に関する業務に関わっていた方からの取材依頼も歓迎します。
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千駄木 雄大 編集者/ライター

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せんだぎ・ゆうだい / Yudai Sendagi

編集者/ライター。1993年、福岡県生まれ。奨学金、ジャズのほか、アルコール依存症に苦しんだ経験をもとにストロング系飲料についても執筆活動中。奨学金では識者として、「Abema Prime」に出演。編集者としては「驚異の陳列室『書肆ゲンシシャ』の奇妙なコレクション」(webムー)なども手掛ける。著書に『奨学金、借りたら人生こうなった』(扶桑社新書)。原作に『奨学金借りたら人生こうなる!?~なぜか奨学生が集まるミナミ荘~』がある。毎月、南阿佐ヶ谷トーキングボックスにて「ライターとして食っていくための会議」を開催中。

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