「奨学金520万円」東大卒26歳が怒った友人の一言 「奨学金があるからいいよね」とお小遣い扱い

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「家庭環境を理由に勉強を諦めなければならないということにもならず、当たり前のように大学進学について考えることができたのは、やはり母が大卒で教育関係の仕事をしていたおかげですね」

そして、勉強のかいあって、沢村さんは東京大学に現役合格。親元を離れての都会でのひとり暮らしが始まるのだが、実家から多額の仕送りは望めない。そこで、彼女は大学でも奨学金を借りることにした。

「高校時代から借りていた県の育英会の貸与型奨学金(無利子)を4万円、それとある財団から給付型奨学金を6万円支給してもらっていたので、毎月10万円は手元にありました。給付型奨学金は高校3年生のときから応募して受かり、入学金も財団に出してもらえたんです」

さらに、授業料免除申請を毎年提出していたため、在籍中の4年間はほぼ無償で大学に通うことができたという。

地方で勉強ができる子は、ちょっと浮いてしまう

こうして、九州から単身上京して、大学に通い始めた沢村さん。慣れないひとり暮らしに悪戦苦闘するどころか、東京の大学はとても居心地が良かったという。

「地方で勉強ができる子というのは、ちょっと浮いてしまうんですよ。『真珠ちゃんは頭がいいから』と仲間外れにされてしまうこともあって、それを寂しいと思うこともあったんですね。でも、東京の大学に進学すると、壁を作られることもないので『これはいいな』と思ったんです」

また、大学では勉強に励むだけではなく、サークル活動にも精を出した。

「吹奏楽部に入りました。生活費は奨学金で賄うことができたので、アルバイトで毎月5万〜6万円程度稼いで貯めて、ローンを組んで楽器を購入しました。中学生の頃、楽器は学校から借りていたのですが、大学だとみんな当たり前のように自分の楽器を持っているので『楽器って買うものなんだ』とは思いましたね」

このような、周囲と自分の金銭感覚のズレに関しては、サークル活動以外でも感じることがあったという。

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