人間ドック、医師が教える「ほぼ無意味な検査」2つ 多くの人は「通常の健康診断」で十分な場合も

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人間ドック
健康診断の賢い活用方法を伝授します(写真:EKAKI/PIXTA)
「人生100年時代」といわれる中で、重要になるのが「健康寿命(健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる時間)」です。では、健康寿命を延ばすためにはどうすればいいのでしょうか。今回は「健康診断」のポイントについて、新著『その選択が健康寿命を決める』を上梓した医師の森勇磨氏が解説します。
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自覚症状が出る前に芽を摘むことが早期発見につながる

多くの病気は早期発見することで治療がよりスムーズにできます。完治が難しい病気でも、早めに対処することでコントロールしやすくなり、病気と共存しながら健康寿命を全うすることができるのです。

早期発見に最も有効な手段が健康診断です。早期発見というと、痛みや違和感が出たらすぐに病院に駆け込むことだと考えている人もいるかもしれませんが、厳密にいえばそれは「初期症状」。すでに病気は進行している状態です。

例えばがんの場合、がん細胞の芽が出てからしばらく自覚症状はありません。痛みや皮膚の色の変化、目に見える出血などが出たらすでにがんは成長しているのです。もちろん、自覚症状が出た段階ですぐに治療をスタートすることで完治する確率は上がりますが、それより大切なのは自覚症状が出る前のがんの芽の段階で見つけて摘むこと。それが本当の早期発見です。

ですから、

「健康には自信があったのに、検査をしたら病気が見つかった」

というのはある意味では正解で、命拾いをしたということです。

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