人間ドック、医師が教える「ほぼ無意味な検査」2つ 多くの人は「通常の健康診断」で十分な場合も
目安としてですが、40歳を過ぎたら、年に1回のがん検診の受診を検討していきましょう。会社員であれば毎年、会社で健康診断を行っているでしょう。自営業、主婦の場合は自治体から無料診断のクーポンが送られてくることがあります。その場合はせっかくのチャンスですから、面倒くさがらずに申し込んでください。
人間ドックは健康診断に比べてより多くの検査ができますが、費用は自己負担で数万~十数万円かかるのが普通です。また、その場での治療はできず、精密検査が必要な場合は、改めて病院で検査を行うことになります。
正直なところ、人によりますが、費用対効果を考えると、多くの方にとっては、現時点では通常の健康診断とがん検診で十分ではないかと思います。
自治体が行っている一般診断は実質無料
現在、自治体が行っている一般診断では生活習慣病のリスクを測る血液検査、尿検査、検便(便潜血検査)、胃、胸部レントゲン、心電図など約30項目の検査が公費で賄われ、実質無料です。胃がん、大腸がんは死亡率を下げるエビデンスのある検診項目があります。
プラス料金は自治体によって異なりますが、無料~3千円程度。自費の人間ドックに比べれば格安ですから、受けないのはもったいないことです。歯科検診、眼科検診も自治体での無料クーポンがあります。
「支払っている健康保険料を取り戻す」という少しヨコシマな考えでもいいので、ぜひ受診しましょう。
もちろん、人間ドックに行くなというわけではありません。人間ドックで細かく検査した結果、がんの芽を摘むことができた、というケースもあります。ただ、高額な検査の中にはほぼ無意味な検査もあることを頭に入れておいてください。
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